農業の近い未来 分かり易く解説【北陸ブロックスマート農業サミット】

農業の近い未来 分かり易く解説【北陸ブロックスマート農業サミット】

北陸ブロックスマート農業サミット

スマート農業とは、ロボットや通信技術(ICT)を使って、省力化・精密化を実現する新たな農業の事で、実際使ってなくても、知らないうちに情報が蓄積されているんですよ。その勉強会に農家の方々と参加しました。(今回はお米の話となってますので、菜園とは無関係です。でも農業を知って損はなし)

その他にも、農業新技術マッチングミーティングもあり、盛沢山の内容です。その時、商談中に私の後ろ姿を隠し撮りされていました。もっと大きく載せてほしかった。なので私もブログに乗せちゃいます。笑

中でも基調講演:農研機構 農業技術革新工学研究センター 八谷高度作業支援システム研究領域長さんの話がやはり統計やデータがリアルなので少し触れたいと思います。

資料【農研機構 情報提供:農林水産省本省担当官】は引用させていただきます。

そもそも、農研機構と日本の農業が抱える問題、食料とか農業技術、作物の品種改良、雑草まで農業に関するすべての事を研究する機関です。また、国の統計資料なので間違いはないと思います。

議題「水田作における スマート農業の推進について」です。

日本農業従事者の構成割合

この表は農業従事者の年齢別構成割合(%)の表です。ここから読み取れることは、65歳以上の農業に携わっている人が113.2万人で、全体の64.5%を占めています。農業に定年はありませんから、高齢者が3分の2を占めているという高齢者に支えられた日本の農業なのです。農業という分野は若者にあまり人気のない職業ですね。定年後の仕事として農業をしている世代ですので、年金をもらいながら農業をするという現実ですね。また、若い人は都市でサラリーマン生活の方が安定して人気が高いって感じでしょう。

つまり、後20年後は3分の1の人数で「3分の1しかコメが作れない、外国の輸入、コメの値段が上がる?。」「後20数年後には3分の1農家で日本の農業を支えるってこと。」という事です。あくまで数字を見た限りです。でも、それが現実です。

じゃあどうする日本農業

なので国の政策では、規模拡大、コスト削減、スマート農業という言葉が出てきたんです。規模拡大とコスト削減は、ご周知のとおりです。農業の経営面積を広げて収益を上げる事とともに、肥料等の資材の大口購入によって、原価を低くできることです。では、スマート農業をすることによってどのようなことができるのでしょう。

稲作における各作業時間割合の推移(昭和40~平成24年統計)データ

水田では給水排水の時間が多い

上の表から、青い線が右下がりに推移しているのがお分かりでしょうか。この青い線は総労働時間(稲作で面積当たりに働いた時間の合計)です。80%くらい労働時間削減になりました。これは区画整理拡大と農業技術、農業機械の進歩がありました。しかし、作業時間の割合で機械化されて来たものについては減ってきていますが、まだ機械化されていないものが灌漑排水管理です。つまり水田の水管理です。高品質と安定生産の技術は管理といっても過言ではありません。またこのような水管理は熟練者の勘と経験ですから中々むずかしい。また、農地が増え、品種や作型など変わればより複雑、農地がバラバラだと移動も大変で水管理で終わってしまう。この問題を解決しないといけません。そこでICT技術を用いて水管理を省力するのです。

ICTを活用した遠隔灌水システム。

簡単に言えば、今まで水を入れたり、抜いたり人が判断して圃場で行っていたのが、機械が自動でしてくれる。農家は家でタブレットやスマホから送られてくるデータを確認して命令を送信するだけになります。また、気象データ、作物モデル(虫・品種・いつ)など入力するだけで自動化も1つで30ha最大60基でMAX1800ha(山手線の内線の約3倍、茨城県 霞ケ浦と同じ)想像できないくらい管理できるんですね。 ( ゚Д゚)しかも、新規就農者もっと言えば、だれでも熟練者なみの水管理ができるということです。

これだけではありません。

ラジコン操作です。1台に有人1台が無人で走行する。

無人遠隔監視システムの実用化

これは、2台の農作業トラクターを一人で操作している画像です。これは2018年実用化しました。(2018年12月、自動化農機検査合格機の公表(認証第1号)

2,020年 圃場間移動を含む「遠隔監視による無人システム」を目標に掲げています。つまり、自動で機械が動いてコメ作りすることになり、もう人が機械で作業しなくなる将来になると思います。

今、この技術は国の事業で全国(69か所)行われています。もちろん農研機構、国、機械メーカー、大学等の各関係機関と連携しあって研究、情報収集されています。

課題も上がっています。

有人監視型ロボット 圃場内での作業に限定 。 主対象が平場の大規模稲作経営体

遠隔監視のもと,最外周を含む圃場内作 業を完了~次の作業場への圃場間移動、 及び資材運搬等の技術を開発

中山間地域でするのは野菜・畑作・果樹作に展開 。

研究内容(現在進行形)  GNSSやLiDAR,ビジョン等のセンサ融合に より,障害物等周辺環境認識~経路生成 ~車両制御技術の開発

ロボット農機運行システムに適した環境イン フラ・地図の開発 、 ロボット農機のポテンシャルを発揮した高能率 自動化作業体系が構築可能

といった、細かな調整作業があるということです。スマート農業だけ見ると、労働力の軽減につながりますが、一部の地域でしかなく収益とか生産性とかにはまだまだかかりそう。しかもコメの需要が減っている、多用途な品種、農地を管理し、どうやって集めるのか、TPPの自由貿易にどう対抗するのか。とかスマート農業の範疇を超えてますね。

もう一つ、不安要素があります。これは、下記太字アンダーラインに注目してください。

 研究開発成果による波及効果

【1.稲作を対象としたロボット農機,及びその周辺技術に関わる当該 成果は,市販化等々の情勢を受けて,今後一定の技術パッケージとし て各地域での実証試験等に供することができるレベルに到達しつつある。2.地域特性や経営規模等を異にする各種実証を通じて,より多 様な経済的効果や技術的問題等が明らかとなり,当該成果の拡大利 用に向けた具体的な対策が明らかとなることが期待される。 国際競争力 アジア・アフリカ等のコメを主食とする地域に対して,栽培ノウハウと併 せて当該技術を組み合わせたパッケージを輸出産業に供する前提条件 が整備されつつある。】と書いてありました。

まとめ

スマート農業は、農業者の労働力を削減し、農家としては楽になったと感じるでしょう。しかし、それが日本農業の未来を大きく変えることはできないような気がします。生産性や品質を上げ、所得向上につなげるのはやはり農業者の知恵と経験です。ではなぜ?農機メーカーは大金をつぎ込んでまで各社競争しあいながら、連携し対抗しながら開発しているのでしょう。そしてオリジナルシステムの構築を図っています。日本の農業の独自のデーターを収集しています。日本の農業に将来性があると企業は見ている、、のですか。

多分、私の独り言です。 「各種団体、企業等は日本の農家だけを見ているのではないです。世界市場を見て仕事をしているのです。」そのために、誰とは申しませんが輸出産業として土台となる基礎データベースを作っているという事なんですね。コシヒカリやイチゴ・シャインマスカットが「日本が産みの親、育ての親は海外」がすでに起こっています。そう考えるほうが自然な流れだと思いませんか、今まさにそれが労働力軽減ということで日本農業で行われています。まず農家も利用されるのではなくうまく利用すべきでしょう。世界の農業や人口は大きく変化しています。日本の水田風景や文化、種子や農家のポリシーなど、水田を含めた地域の情報というものの価値が大切になってきそうですね。

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