ブロッコリーの育て方 農家が見ているは外葉【管理の方法 家庭菜園】

キャベツ

ブロッコリーの育て方

6月になってやっと、花蕾(つぼみ)ができ始めました。ここまで来たらもう管理は必要有りません。収穫するのみです。

この記事では、ブロッコリーの育て方について、特徴や、大事なポイントについて、実際栽培して感じた事を中心に説明しています。

だた、梅雨に入って長雨によって病気になるのがちょっと心配です。ブロッコリーは花蕾(つぼみ)を食べる「キャベツ」の仲間です。冷涼な気候を好み、生育適温は20℃前後、25度以上では生育が止まります。夏の高温に非常に弱いので春と秋に栽培することができます。

ブロッコリーの原産地

原産地は地中海沿岸です。野生種は、ケールを思い浮かべてください。そうですねよく似ています。「青汁」です。まずい。けど体に良いといわれてる青汁です。同じ仲間として、キャベツやカリフラワーです。ブロッコリーも鮮度が大切ですね。

植える位置の考え方(畝と条間)

大きく育った姿を想像して植える畝苗の位置を決める

病害や過湿を防ぐため畝を立てて栽培します。畝は100の幅、高さは20㎝です。

また、株間(ブロッコリーとブロッコリーの間)は40㎝取りました。畝に2条植え、互い違いに植える(チドリ)方法をとっています。今回はマルチはしていません。高温対策なら白マルチ、低温対策なら透明やグリーンなどを使います。

なぜ、この幅になるのかというと、ブロッコリーが育ち、大きくなった姿を想像してみてください。

理屈的に解釈するとこの図のようになり、畝にできるだけたくさんのブロッコリーを植えようとするとこのような幅や植え方になるのです。当然、もっと距離を広げた方が光合成を沢山しますし、風通りがよくなって病害虫の発生も少なく、大きくて立派なものができます。ただ数が少なくなります。そこは皆さんの判断にお任せです。

肥料の与え方

最初にたっぷり肥料(基肥)をあげるようにしましょう

ぼかし肥料+有機肥料で与えます。

畝を立てる場所に全面に肥料をまき、畝をたてます。産地の農家さんは、全量基肥で栽培しているところが多いですね。

もう一つ、ブロッコリーの生育はややアルカリ性が好きですので石灰を少しまいてください。酸性が強すぎると根こぶ病になります。

キャベツと同じアブラナ科の品種(白菜・カブ・カリフラワーなど)特有の土の病気で、また次年度も再発する恐れがあります。

後で肥料をまく事(追肥)もしますが、追肥の効果とそのタイミングを見極めるのが非常に難しいので基肥中心に考えましょう。

ここで肥料の種類について考えてみましょう。ブロッコリーの生育期間は90日と考えます。またその20日は苗の状態です。つまり70日だけ肥料が必要です。また、花蕾が見えるころに肥料を与えてもほぼ手遅れです。効果が期待できず肥料が勿体ない。

そう考えると肥料は化学肥料など即効性肥料は効果がありますが肥料の持続は短いです。有機肥料の緩効性肥料は効き目が穏やかで最初の効き目は弱いです。

つまり、化学肥料であれば植えてからもう一回肥料を与える追肥をしないといけません。

肥料の種類にもよりますが、肥料効果は30日程度なので3週間後に、また有機肥料にこだわるのであれば、最初の効き目が非常に遅い事です。

もともと遅いのですが寒い期間なので微生物による分解速度が遅い事、肥料成分が化学肥料ほど少ないのが理由です。

育苗と定植

苗は、「128穴のセルトレー」にブロッコリーを1粒づつまいて苗を作りました。

20℃前後の温度と十分な水分があれば十分発芽します。ただし、3日後くらいで発芽するのですが、そこからあまり水をやり過ぎる苗が伸びて軟弱になります。育苗する場所の換気と水分を少し減らし、セルトレーの下から根が出ないように苗箱の下に育苗箱を置いて隙間を作って管理すると風とおりが良くなり、苗の徒長を抑えることができますよ。

定植する「苗の大きさ」は画像のような本葉3~4枚で植えつけています。苗が深くならないようにし、植えつけ後はたっぷり灌水してください。「根付水」活着して苗が落ち着くまで、こまめな灌水が必要です。

4月、定植の様子。

6月、モンシロチョウがひらひらし始めています。

葉にアオムシの跡が少しつく程度なら問題なし

ブロッコリーは比較的害虫には強い作物です。外葉にアオムシがつく程度ならほとんど被害は有りません。

1人前につぼみ(花蕾)は生長します。ブロッコリーの中に虫が入ることがあるのですが、水につけて置けば虫が出てきます。少し、害虫に外葉が食べられていますが、あの程度であれば全然大丈夫。虫を無視してください。(笑)(;^ω^)

ただし、キャベツを植えていることが良くあります。これについてはキャベツが穴だらけになって商品とならない場合があります。ブロッコリーは大丈夫でも、キャベツは弱いですね。特に、春先気を付けないといけません。

私のところではブロッコリーのお隣に「みさきカンラン」を作っています。

とんがりした形のキャベツです。キャベツの玉(結球)がゆるく、とっても柔らかくて甘いキャベツ。もうおいしさ最高です。当然虫は大好きです。このような場合には、防虫ネットなどかけておく必要があります。

ブロッコリーは大きな外葉ができたなら、収穫はすぐそこ。

外葉のすじ(筋)さえ残っていれば、後の原形葉が無くてもブロッコリー(花蕾)ができます。

その理由は葉脈にため込まれた養分を使って結球します。これは、キャベツ、カリフラワーにも言えることです。

ここが白菜とは大きく違います。白菜の場合は葉が込み合わないので結球できません。お花のように開いたままになります。わたしも経験したのですが、後半に害虫に葉を全部食べられスジしか残っていない状態になりました。

あきらめていたのですがその害虫にやられたにも関わらず立派なブロコリーを収穫することができました。18~20枚の外葉と茎の養分が花蕾に栄養を送るので、早く期間に大きな花蕾ができるのです。つまり根から肥料はもう追いつけないので効果がありません。

ブロッコリーを収穫する時こそ最高のタイミングでしましょう。

収穫のタイミング、花が咲くころまで放置しておくととっても大きなブロッコリーになるのですが、花蕾に隙間ができ、甘みも少なく、繊維が荒くなります。

大きさに比べ重量感のある、締まりよいタイミングで収穫します。収穫の幅はとても狭く、適期が大切です。花蕾が開いて、品質が低下してしまうと商品になりません。

ブロッコリーと同じ仲間のカリフラワーも育て方は変わりません。

カリフラワーは、ブロッコリーよりも外気温の変化に敏感で「変色・腐り」になり易い。

その為、収穫は花蕾が鶏卵ほどになったら、着色や寒害から保護するため、花蕾を包むように外葉を束ね、ひもで結びます。

あるいは外葉を切って花蕾の上を覆う方法もあります。この方法はあまりお勧めしません。

花蕾の直径が15cm程度で全体がかたくしまった塊になっているうちに、ナイフなどで主枝を切り取り収穫してください。

 

収穫した後の貯蔵方法

ブロッコリーは鮮度が落ちやすい野菜ですので早く食べるのが一番良いのですが、そうもいかない場合には、湯でて冷凍保存がよいでしょうね。

収穫してから20℃以上の高温にさらされると2~3日で黄化して劣化します。

また、呼吸によって蒸散し、水分が低下してしまうと鮮度が落ちます。低温に貯蔵することで鮮度が維持できるので、収穫したら冷蔵庫に入れましょうね。

スーパーに並んでいるブロッコリーはなぜ袋に入っていないのか。それは収穫からスーパーに並ぶまで保冷庫、保冷車など常に20℃以下に保たれながら運ばれてきます。これをコールドチェーンって言われています。ブロッコリーは常に冷蔵して運ばれていることが分かりますね。

私も収穫が楽しみです。新鮮なブロッコリーを湯がいてマヨネーズ和え。シンプル、イズ、ベスト(^_-)-☆

 

 

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