そもそも、キャベツの規則があるのはおいしさと関係あるの?
野菜には規則性があります。(葉序)キャベツにも葉の出る位置や形などある程度決まっています。
同じものは無いのですが、規格内に収まってくるのです。
しかし、天候などの自然環境、病害虫などのストレスによって、キャベツの形が崩れます。
もちろん、キャベツとして大きくならなかったもの、巻かなかったものは然り、収穫できたものさえ、キャベツによって形が崩れます。
そこで、キャベツの法則を知っていれば、誰にでも上手に野菜を診断できます。その違いを今回はご紹介します。
そもそも、自然は不安定です。例えば毎日20℃で安定しているわけではありません。
逆を言えば毎日20℃で安定していれば、ストレスなくのキャベツが育つので能力を最大限、キャベツの能力を活かせます。
このストレスを活かした農法が存在します。「寒さ締めキャベツ・ほうれん草」「高糖度トマト」です。
これは、わざと寒さにあて、野菜にストレスをかけてあげる、そうすると野菜はそれに対抗しようと防御し、体内養分を高めます。これが濃い味に繋がります。
すると美味しい野菜になる理屈となります。
農家は手間暇をかけて野菜栽培しています。しかし常に野菜を見ているわけではありません。野菜の規則性を知って管理しているから、野菜を広く見ることができるんですよ。
でも、そんな事話してくれませんよね。だって経験からくるものが多いですし理屈だけではないですから。
ではキャベツはどんな規則性があるのでしょうか?農家目線で進めていきます。
【家庭菜園キャベツの作り方 手っ取り早く作るコツ①【家庭菜園】】で紹介しました内容です。
健康に育ったキャベツは、優秀だった。キャベツの法則「形・枚数で美味しさが変わるのか?」
キャベツを解体しました。
モノはためし、キャベツを解体し、調査してみました。
キャベツは外葉が大事と前回お話しましたが
「その外葉が何枚なのか?」「キャベツの玉の枚数は何枚あるのか?」
「どのキャベツでも枚数が同じ?」「美味しいキャベツの見分け方は?」
そんな疑問を調べてみました。「めんどくさい作業でしたが!(^_-)-☆ バラバラにしました。」( *´艸`)
実際使った1月17日に収穫してキャベツ「1.5㎏」中型を調査
このキャベツに実験台になっていただきました。ちょっと結球が未熟ですが、大きいものは収穫してしまったので、これしか在りませんでした。
外葉は18~20枚って本当?
外葉を剥いた画像です。
外葉を1枚づつ剥いていきました。1列に10枚ずつ並べています。株元に枯れた本葉の残骸が4枚残っていましたので、4枚まずプラスして始めます。
この画像では上の行が外葉になります。プラス10枚。下の行は、5枚位が簡単に外葉が取れました。6枚目からキャベツに張り付いてめくるのに破れてしましましたので、6枚で内葉とします。
外葉 4+10+5=19 19枚です。ほぼ、正解でした。
外葉とキャベツとの境界線が微妙ですが、前後してもその範囲内に収まりました。
キャベツの総枚数って、何枚?
先ほど15枚目が外葉ですので。その次からキャベツです。全部剥いてみました。
2行目の5枚。3行目の10枚、4行目の10枚、5行目の10枚、そして6行目の10枚、
ついに7行目…..2枚、3枚、いけるか~
「もう限界…..(/ω\)」
答え・確かめたところでは
キャベツの枚数の結果発表キャベツの葉の枚数 5+10+10+10+10+3=48
キャベツ内側の総枚数、48枚です。
外葉19枚、内葉48枚、
合計 キャベツ葉の総計67枚
実験結果の考察
キャベツの結球(玉になる)までの間、外葉、つまり開いた状態の大きな葉っぱが次々と開いて、発芽した後の本葉から数えて18~20枚で結球が始まります。
また、品種や生育の早い、遅いに関係なく始まる。となりました。しかし、キャベツの葉の枚数は、最後まで分化の発生が見られていますので、長期間栽培した方が葉の数が多いように思えます。
「だから、何?」
出典:野菜園芸大百科:農山漁村文化協会
これは、品種の違いと葉の比重を現したもので、キャベツの結球はどのように違ってくるのかを現しています。
緑の枠で囲んでいる部分が外葉です。外葉は光合成で作られた養分を貯めています。
外葉は分厚く、重く、濃い緑をしています。また、やや細長い形の葉っぱです。品種によって葉の比重が変わりますが8枚目辺りが一番分厚くて重い葉っぱになります。
この表は、早生(早くできる小玉)キャベツは外葉が極端に大きく重くて、キャベツ自体は15枚程度、葉は非常に薄くて軽い、枚数も少ないという感じでしょう。
中生(普通サイズ)キャベツは56枚位です。
遅い品種ほど厚く重い葉が多く葉の数が多いという試験結果です。
つまり、キャベツにはかなり早晩性の差があります。1枚当たりの外葉の充実がそのまま影響しているということですね。
鉄板の技術!!(; ・`д・´)確定!!それは
キャベツの法則で失敗しない見分け方(図解)
◎キャベツは外葉、18~20枚をきっちり仕上げたもの。
◎キャベツの規則性が乱れていないもの。
良いキャベツの見分け方は?
キャベツの規則性が乱れていないキャベツとは、①ベンツ!
つまり、ストレスがかかっていないキャベツの事です。健全に育った証となります、
以前、「高級外車の「ベンツ」の角度がいいよ~」って解説しました。この角度です。
円周360度を3等分した。およそ120度です。
実際は135度なんですが具体的にどうなんでしょう?
この角度
キャベツをひっくり返して芯の切り口を見てみましょう。
「ベンツのマークってこれだっけ? あれっ、思っていたのと違う」
マジ(‘Д’) …..(;^ω^)
形崩れていますね。実はこのような形になる予定でした。
”135度”の赤線がベスト
答え…キャベツをひっくり返そう
葉の付け根の部分から同じ角度で順番に出ているのが、養分をバランスよく吸収している良いキャベツの証です。逆にストレスを受けたり、肥料の偏りがあるとこの規則性が崩れバランスの悪いおすすめできないという理由です。
キャベツ自身がが考えたもっとも光当たりが良い葉の並び方
これが法則です。
キャベツの規則性は、葉の規則「葉序」といいます。全ての野菜にこの規則性「葉序」があります
キャベツの規則は「軸の周りを葉が8枚出て3回転します。つまり、3回転の間に8枚の葉が出て、9枚目で元の位置にくる。つまり、1周(360度)×3周÷8枚=135度という規則があるのです。図で表すと上の表のような形で葉が出る予定でした。
若干のずれが生じてますが問題ないでしょう。 ^^)さりげなく流します。
キャベツの規則性が乱れていないキャベツとは、②芯!
軸の部分を見てください。青い○のところに、養分を葉に送る、穴「維管束」があります。
この太さと間隔が同じであるということが、バランスが取れ生育が順調であったという証になります。
若干…..多少のずれが………生じてますが問題ないでしょう。さりげなく流します。(´;ω;`)ウゥゥ
<(_ _)>
もう一つ面白いデータがありましたので、ご紹介します。
^^) _旦~~
キャベツの美味しい時期は?
キャベツは、いつがおいしいの?
「貯蔵中のキャベツの糖分含有量の変化」
出典:野菜園芸大百科:農山漁村文化協会
高温や酸素が盛んになると酵素作用を盛んにして一般成分の物質代謝を促し、最終的には炭酸ガスとして放出される。
収穫物の呼吸作用は割合は少なく、野菜のうちでは呼吸参加による物質代謝が緩慢な方である。
呼吸基質の中心は糖であるが、この組成は品種、作期によって異なる。全糖に対する還元糖の割合は品種によってかなり差があり、作期でみると夏どりは少なく味がまずい。冬は糖分が多くなる。
分析したら、「夏のキャベツよりも、冬キャベツがおいしい。」
答え・冬場(1月、2月)のキャベツが甘い。1度は美味しさでは、大きいよ。
夏に種まきして、秋に植え12月~3月に収穫するのが一番おいしい。
注意点は苗の時に高温になるので、寒冷紗をしてしっかり管理する。もしくは、園芸店で苗を買って植えるのが確実かもしれません。温下では、糖からでんぷんに変化したり、呼吸が旺盛になるので、糖の量が減少が激しい。つまり、いくらキャベツが長持ちするからといって貯蔵が悪いと呼吸によって糖が少なくなって、まずい。といえます。
とは言え、春キャベツはとっても瑞々しくて柔らかい「みさきキャベツ」もあります。
また、一年中キャベツは使われています。特にカット野菜など食品産業にはなくてはならない野菜、もちろん甘いだけが全てではありません。
このようなことが解かるとキャベツの気持ちがなんとなく理解できて、野菜を作ることや野菜を食べるのがワクワクしてきますね。
ちょっとだけ、キャベツと会話できたような気がします。
ありがとう。キャベツ君、今度こそもっと会話できるように頑張るね
<(_ _)>
コメント