野菜の栄養価はどんどん低くなっている!
昔の4分の1しか栄養価がない野菜も。
この記事では、BLOF理論の研修会での考察です。「BLOF 理論という有機農業の技術研修に参加した内容」今の野菜の栄養価はどんどん低下しているそうです。
原因はいくつか考えられますが、今後の野菜作りのあり方について考えさせられました。その野菜を栽培し販売するものとして勉強になります。
おいしい野菜を食べていますか?おいしい野菜は栄養価があると。
ダイエットや健康、バランスの取れた食事。何となく栄養や食物繊維を取らなきゃいけないっていう現代の食生活では必須!?
実は、野菜の自体の栄養価がどんどん減っているという現実があるって知ってますか。
もしそうだったらその栄養価は取り戻せるのでしょうか?取り戻すためにはどうしたらいいのでしょう。
1960年ごろを100とした場合の現在2010年ごろとの比較です。
引用:一般社団法人 日本有機農業普及協会(JOFA)中村隆宏氏より
上↑野菜の栄養価の比較です。
例えば、表の一番下にある人参の鉄分は40%しかありません。しかも、ビタミンAについては18%です。こんなに栄養価が減っています。
この結果について賛否両論の議論がなされ、反論も様々です。
測定の仕方が今と昔とでは違うとか。旬でないときは栄養価が上らないとか。品種改良によって、病気に強いが栄養価は低いとかです。
素人の私でも、多少は多少は栄養価が低下していると思います。
だって、従来の化学肥料や現代農業の技術では、栄養価は無視されてきたでしょう。
「○○を食べなさい。ビタミン○○が多く含まれているから」とは聞きますが、栄養価の少ない野菜なんて聞いたことなかったから。
その証拠に栄養価を高めるための技術なんて聞いたことありません。
農業の近代化は、農薬や化学肥料・農業機械を使うことによって今の農業は収量は倍になったかもしれません。
しかし栄養価が下がったのでは、十分に栄養を取ることができない。こんな現象が起きているのです。
「見えない飢餓」という言葉知ってますか?
日本では考えられないかもしれません。途上国の飢餓問題はご存知でしょう。では「見えない飢餓」というものを知っているでしょうか?私も知らなかったのです。
「見えない飢餓」とは世界保健機関の報告によると、世界には栄養状態が悪く「見えない飢餓」と呼ばれる状態にある人々が約7億9,500万人(9人に1人)いると言われています(WHO、2013)。
この飢餓は、正式には「慢性栄養不良」と呼ばれています。タンパク質やビタミン・ミネラルなどの微量栄養素の摂取が不足することで、年齢の割に身長が低く、免疫力も低く、脳の体積量が少ない状態を指します。
開発途上国では、3人に1人がこの慢性栄養不良の状態にあります。開発途上国の低所得者層の人々は、十分な食べ物を買う余裕が無く、とりあえず空腹を満たすためにエネルギーに偏った食事になりがちです。この慢性栄養不良の状態を放置しておくと、免疫力の低下による病気の罹患率の増加、そして脳や体の発達障害へと繋がります。
この話と似ていませんか?
日本でも「見えない飢餓」が起こり得る。
健康補助食品って多くないっすか?カ〇リーメ〇ト・プロテインなど
「ミネラルは栄養補助食品で補えばよい。という風潮があるように思うのですが、野菜の栄養価が下がったから、日本人は補助食品を食べないと生きていけないのか?」
コンビニやドラックストアーでのコーナーが増えているのは起こるべくして起こっているように思うのは私だけでしょうか。皆さんいかがでしょう。
見えない飢餓とは、
慢性栄養不良のことです。食べ物が不足して急激に体重が減る急性栄養不良とは異なり、慢性栄養不良はたんぱく質に加え、ビタミンやミネラルといった微量栄養素が日常的に不足することで引き起こされる。目に見えくいけれど確実に、脳や身体の発達を阻害する。
免疫力が低下し幼い子どもが亡くなる、心身の十分な発育が叶わず、就学率や就職率が低下するなど、途上国の貧困スパイラル形成に大きく関わる問題になっています。
食生活の変化の折れ線グラフから見ると
農林水産省 統計より引用
日本人の お 欧米か!ビタミンが( ゚Д゚)ほとんど取れてないようですね。コメが極端に減少しています。高齢化に伴って1人当たりの消費量が全般的に低減してます。野菜、いも類、小麦は横ばい、肉類と牛乳・乳製品は増加となり目立ちます。
これでは、いくら反論されても現実は栄養不足になり易いのは明らかではないでしょうか。
復活できる野菜の栄養価とおいしさ!
このブログで以前大まかな内容をお話したことがあります。
引用:一般社団法人 日本有機農業普及協会(JOFA)中村隆宏氏より
コチラは栄養価コンテストで最優秀賞を受賞された方の成績です。
チャートの緑色が栄養価の平均値、赤色が生産者の栄養価です。左に硝酸イオン、右に抗酸化力、上に糖度、下にビタミンCです。最優秀の方はみなさん50年前の野菜の栄養価を取り戻しています。有機農業技術を使うとこのような栄養価の高い農産物を作ることができます。
このコンテストで順位を決めるそうですが、1番になった生産者は、特典があるそうです。
それは他の農家さんから、質問攻めにあうそうです。( *´艸`)
そうすることで、情報を共有しさらに栄養価の高い農産物を作る技術を磨き上げている。
それが、持続可能な農業につながるという事。そしてついに
世界的にも認められる技術。それがBLOF理論
この実績は国連総会関連行事SDGsカンファレンスでグランプリ最優秀受賞。
「飢餓を終わらせ、食料安全保障および栄養改善を実現し、持続可能な農業を促進する」という目標の下、BLOF(ブロフ) 栽培技術を用いたアフリカ南部・ザンビア共和国での農産物作りの取り組みについて発表し、13の参加者の中最優秀賞を受賞した。
SDGs(持続的な開発目標)とは:2015年の国連サミットで採択され、「地球上の誰一人として取り残さない(leave no one behind)」ことを誓った、2016年から2030年までの国際目標
偏った野菜の価値
良い野菜をイメージするとどのような野菜でしょうか。
高級野菜を例えるとしたら、何かしら価値が他の野菜よりあるから高級な訳ですが、その価値の正体は何でしょうか?
有機農産物・高糖度・地域限定・希少価値など手間暇かかった農産物。
高糖度トマトとか、寒じめほうれん草は一般的な農産物より高く取引されています。植物に寒さや水を切りストレスを与え、それに植物が抵抗して、体内濃度が高くなるわけですが、だから甘い。そうした違いを農家は栽培技術で作り上げます。また、無農薬・無化学肥料の有機農産物は、入ってはいけないものが入っていないから良い。だから美味しいし健康に良い。
現代はモノにあふれた多様化の時代です。市場には1年中、野菜が並びます。品数も多いし旬もありません。
つまり、野菜の美味しさは、糖度という指標が一般的でした。
でもそれだけでは美味しさを図ることができません。
そこに、旬や品種、栄養価などの指標が付け加わって、より農産物の価値がわかりやすくなってきたのです。
栄養価の高い野菜を作るには
美味しい栄養価の高い野菜を作るには、有機農業の技術を使う、もしくは、植物に必要な栄養素を化学的に分析し、光・温度・栄養をコントロールすることと言います。
両極端に思えますが、足りない部分をもっと精査して補う部分では似ていると思います。
しかし現在の農業技術では、栄養価まで考慮した栽培方法が確立しているわけではありません。今後は確立されるかもしれません。今のところ化学肥料に頼った野菜作りでは今のところ作れないという事です。
それはなぜなのか?歴史を振り返ってみたいと思います。
化学肥料のNPKは、もともとドイツ学者のリービッヒによって発見された(シュプレンゲルという説も( 一一))。
方法は植物体を燃焼し、植物の灰から様々な塩類を検出し,抽出液中に硝酸,硫酸塩,塩化物,リン酸塩のアルカリ塩類を認めた植物の無機栄養(植物が基本的に無機養分だけを吸収して生育できる)と,最小律(植物の生長は必要な養分のうちの最も少ないものによって制限される)と一般的には言われています。
もう一つの説は1,800年頃,植物の生育は腐植説によって説明されていた。腐植説とはすなわち,植物は腐植に由来して土壌溶液に溶けている,炭素,水素,酸素と窒素からなる有機物の単純な水溶性化合物を根から吸収して,複雑な植物組織を再構成する。
そして,植物は,自らの生命力によって,これら4つの元素からケイ素やカリウムのような生命に必要な他の成分を生み出すことができる。これが間違いと証明されました。シュプレンゲルによってね。
これは私が今まで大学などで習ってきた現代農業は
植物体を化学的に何と何でできているから、この元素とこの元素を土や肥料から補給すればよい。という解釈です。
BLOF理論の有機農業技術は、微生物が働いてこそ植物に必要か栄養分が吸収されると言います。微生物の働きと植物の成長は一体になっている。
また、微生物の働きによる土壌のアミノ酸態窒素なら、直接、ダイレクトに植物の栄養になるなどと云う植物生理の工程があるという事が、近年解明されてきた。
土壌分析の技術が発達することによって具体的に分かってきたのでしょう。
植物の構成が解明されても、見た目上、元気に植物が成長したのでそれでよかった。
有機物と植物生理のメカニズムが解明されていなかったので、今まであやふやであった。という事です。
外見が良く見えていただけなのかも。
実際は植物が欲しいものが供給できなくても、なんとか生育し、農産物が採れた。それでよかったのですね。
その弊害が土がやせた、連作障害であったり、病害であったり、栄養価の低下という結論でした。
考察
まだまだ、私も勉強不足で、はっきり言えませんが。
今回の話は、有機農業技術普及協会様の「太陽熱養生処理普及セミナー」に参加した感想とその内容です。
有機農業の「技術」を普及する団体です。因みに今回で3回目の受講です。まゆつばだった当初とは違います。
現代における究極の土づくり技術のメカニズムについて公開します!!と中村氏
( ゚Д゚)おお~
当然のように土づくりは農業では鉄則、どこかへ研修に行けば必ず土づくりをしなさいといおっしゃいます。では実際はどうすればよいのかが、具体的に説明された事が無いと思います。そこで
「今回、太陽熱養生処理セミナー」in神戸に参加しました。多くの農家さんらしき人が100人以上参加されていました。」
(((uдu*)ゥンゥン
(*・ω・)(*-ω-)(*・ω・)(*-ω-)ウンウン♪
(・∀・)そうだそうだ!!
そんな声が、あちらこちらでささやかれ
私もいくつか質問を用意していたのですが、とても発言できるタイミングがありませんでした。
この講座の感想ですが、多くの疑問がすべて講義の中に組み込まれていました。しかも内容が100%農家向きつまり、現実的。
そこでグッと心つかまれた感じでした。すごいお人です。
メアドちゃっかり控えたので後でメル友お願います。
講師 一般社団法人 日本有機農業普及協会事務局・有機農業技術講師
中村 隆宏 氏。
ありがとうございました。ちょくちょくブログで使わせていただきます。(^^♪
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