手作り味噌は地域の味
ひと昔前は、お味噌づくりはご家庭で当たり前のこととして作られていましたが、今はずいぶん少なくなってきました。地元で収穫した大豆と米を使ったこうじで作る味噌は地域の味です。
大豆の品種もこだわり、青大豆・黒大豆・味噌用品種も多くなりました。
味噌づくりは地域の女性部の方が集会場に集まりみんなで楽しく和気あいあいと行われています。市販で売られているお味噌も大変美味しいのですが、自分で作った味噌の方が格別おいしいですよね。
まさに原材料次第で、大豆は可能な限り新しいものを使いましょう。
今日は「味噌づくり教室が開催されました」のでその工程とポイントをまとめてみました。
お味噌はシンプルだからこそ、原材料にこだわるべき。
お味噌の材料は、大豆、塩、米麹だけ。つまり原材料(素材)の良しあしが味にダイレクトに反映すると言っていいでしょう。
材料
10リットルの樽1つ分
①大豆1升(約1.3㎏)
②塩 3合(約600g)
③米麹1.25升(約1.6㎏)
原材料はこだわってみました。
大豆は池田町産の風味豊かな「エンレイ」大豆、有機肥料を使用し、農薬は最低限の2成分。
麹は5割削減農薬5割化学肥料減の特別栽培コシヒカリ。塩は、ミネラルを多く含む長崎沖海水塩を取り寄せました。
水は足羽川の源泉からくる池田町の美味しい水道水。
味噌作りの下準備
大豆を18時間水につける
手作り味噌の当日、朝の10時豆を焚きたいのでしたら、前日の14時には大豆の水漬けします。
大豆には芯まで水を吸ってもらわないと、炊きあがりがよくありません。
大豆を水煮する
圧力鍋を使う場合には強火にかけて、圧がかかったら弱火にして4~5分、火を止めます。圧力が自然に下がったら蓋を開けます。
大鍋を使う場合は沸騰してから、弱火で3時間ほど。
せっかく手作りするなら、なるべく地元のものを使用してこだわりたいものです。そんなお味噌はどこにも売っていません。幸せです。
手作り味噌の作り方
小学生に楽しんでいただけるように、工場長手書きの作業の流れ説明です。大体の流れとしてわかりやすく作業説明したのですが、
「3番目の説明大丈夫かな~」モロ投げてるし、子供たちの目が釘付けでした( ;∀;)
「お母さんに怒られそう」
すっ飛ばしてさっそく作業に入りました(笑)
この↑画像は味噌の作りたを子供たちに紹介したものです。
コレだけでは、なんとも言えない(作れない)ので補足しておきます。
①麹と塩を先に混ぜ合わせる。
そこにあらかじめ水煮しておいた大豆(豆の煮あがりは、親指と小指でつぶれるくらいの硬さ)と大豆を煮込んだ煮汁を大きめのボウル(大き目のプラスチックの桶を代用)の中に先ほど作っておいた、塩と麹を入れます。
大豆の煮汁を入れるのは、手作り味噌に大豆の風味、旨味、甘味、栄養素が加わり美味しくなります。ただし、若干に仕込み味噌の色が悪くなります(ちょっと黒ずみます)。
茹でた大豆と煮汁をカップ1杯(200mⅬ使わないかも)程度を用意します。
耳たぶ位の固さになるように煮汁を加えますが、やわらかい場合は使わなくても大丈夫です。
大豆と、塩と麹を入れ、むらなく丁寧にかき混ぜ合わせます。(5分程度)
②大豆をつぶしミンチにします。
今回は電動ミンサーを使いました。市販で簡易的なものもあります(3000円~5万円位)
機械が無ければ、ビニール袋に入れて、手やコーヒーの空き瓶などですりつぶしてください。すり鉢を使ってもいいですね。
余り細かくなくても大丈夫です。粗びきひき肉の様になればオッケ―
③ソフトボール大にみそを丸めていきます。
ソフトボール大煮する理由は樽に詰めるときに空気が入らないようにするためです。
ちびっ子たちも大活躍です。手つきは、ねんど遊びかな(笑)でもいいんです。だって楽しいよね!
④樽に打ち付けるように団子を敷き詰めていきます。
ある程度打ち付けていれ、平らにならし、また打ち付けてならすの繰り返しです。ポイントは樽の中の空気をできるだけ抜くことです。
案の定、樽の中に無いらなくて、床にぶつける姿が、、ドン( ゚д゚)マイ
↓の画像は打ち付けた状態です。その後手で押しつけていきます。
⑤余熱(粗熱)を取ります。さまします。(カビを防ぐ)
当日はまだ暖かいので余熱を取ります。一晩は涼しい場所でふたを開けっぱなし、余熱を取ってください。
熱が溜まって水蒸気が表面に付着するとカビや雑菌の繁殖がしやすくなります。
⑥空気に触れないように表面にふたをして密閉します。
蓋にはサランラップで密閉します。何枚か重ね、空気が降れに触れないように気を付けてください。
そのあと重石用に塩を入れた袋(1㎏)を上にのせておきます。ふたに笹の葉・塩・鷹の爪(殺菌作用!?)を私の所では使っていますが密閉できるラップの方が良いかもしれません。
こだわった樽を持参してくる常連の方もいらっしやいました。こだわり味噌に気合を感じます。
保管場所って重要で、台所の下など暗くて涼しい場所が良いと思います。また、表面にカビなどを見つけたら、お玉やスプーンでこまめに取り除いてください。
放置しているとカビがどんどん広がります。そのままにしておくと風味が落ちるので注意してください。特に「梅雨」どき
以上が味噌づくりです。
半年
最後によくある質問を
お味噌のQ&A
Q、カビがはえてしまいまいした。食べれるの?
A、味噌作りの原料は麹と大豆と食塩。食塩には味噌に塩味をつけるだけでなく、防腐の役割を担っております。しかし、ご家庭での味噌作りは防かび剤などを使わず、自然の食材(大豆、米、食塩)だけを使っていますし、何ヶ月も熟成させるので、カビは発生します。
白いカビなら大丈夫ですが、黒いカビは食べないようにしてください。カビは空気に触れている部分にしか生えません。表面を削るように取り除いてください。味噌が空気に触れないようにラップなどでしっかりとガードしてくださいね。中までカビが生えることは有りません。
Q、いつごろからたべれるの?
A、よく「ひと夏超させ」と言われます。時間をかけた緩やかな温度変化が味噌の発酵にとって大事です。したがって10か月は置くようにしてください。「塩慣れ」と言って発酵が進むと甘みも増していきます。それまでは辛味のあるしょっぱい味噌です。
Q味噌の中にぷつぷつとした白いものが混ざってるけど、大丈夫?
A、一概に言えませんが、「おちはぜ」という麹の一部の場合が多いです。お米の一部ですので、食べても問題はありません。また、アミノ酸結晶の場合もあります。
Q、賞味期限はあるの?
A、保存状態が良ければ2年たっても大丈夫です。ただ発酵は進みますので、風味が増して味が変わってきます。美味しいと思った時点で、ジッパーなどに移し変えて冷凍保存するとおいしさを保てます。酸っぱくなってしまったらやめてくださいね。
お味噌の豆知識
味噌に含まれるうまみ成分は多種ありますが、グルタミン酸との相性が良いようです。グルタミン酸葉「鰹節」「煮干し」「豚肉」に多く含まれ、出汁をしっかり取ってお味噌汁を作るのがおいしい。豚汁もおいしいのもその理由ですね。
みなさん頑張っていたので今年もおいしいお味噌になりますよ~!味噌漬け用の味噌として、またアツアツごはんにたまらないおかず味噌としてじっくり1年ねかせて使用します。本物が見えにくい世の中ですが、お母さんが経験させてくれた「あの日の味噌づくり」大きくなったら[本物だったんだ!」ってわかってもれえるとうれしいです。
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