農産物のトレーサビリティーと認証制度

農産物のトレーサビリティーと認証制度

農産物認証制度はなんでするの?

農産物には農家の色々な作り方や思いなど様々な背景があります。その情報がいまとても重要です。外国産など多くの野菜が一年中スーパーに並ぶ世の中、できるだけ分かり易く商品を説明しなければなりません。POPやチラシ以外にも、農産物を評価してもらい、簡単なシールやマークで消費者が一目で解るようにしたものなんです。池田町で行っている認証を例に簡単に説明します。

認証シール1枚に消費者が求める沢山の情報が詰め込まれています。

 

営農座談会が始まりました。画像の様にキビキビした感じとは全く違います。

JAさんの営農座談会や町役場の座談会が始まると春を感じます。今年は雪が少なく、春が近づきソワソワしている模様。「101匠の会」座談会に参加しました。

そろそろ畑の準備と、今年はどんな野菜や花を作り直売所に「出そうかな」と考えます。ちょっと待ってね。

その前にしないといけない事が有ります。どのような野菜をどこに出すのかですね。市場なのか直売所なのかレストランとの契約なのか。また、農業で所得を得るなら、税金関係の書類も準備しとかないといけません。まずは今のうちに書類の作成をしておきましょう。

書類づくりとは、営農にかかる日誌などの流れ

  • 圃場登録 → 土壌分析 → 栽培記録簿 → 審査申し込み → 審査 → 認定書(シール)発行 →
  • 農産物出荷(直売所) → 農産物出荷台帳 → 農業所得の申告

農協さんや役場さんがしろって言うからしてるよ。しゃ~ない。ちょびっつと思いますが農協さんや役場さんのためではありません。自分のためです。頑張って書類づくりをしましょう。これらは、生産工程管理の明確化がすべてです。つまりトレーサビリティーです。農産物を販売するなら当たり前の事。しかも、特徴をアピールして少しでも付加価値を付けた販売したいものです。

その為、手間を惜しんではいけないと自分に言い聞かせましょう。(笑)日々の農作業とデスクワークの両立ができなくて、先延ばしにしがちです。

認証制度って何?

農産物を出荷してお金をお客様から頂くには、やはり農産物の履歴が必要です。いつ、だれが、どこで、何を、どんなふうになどの情報が不可欠です。また、出荷するための基本的な情報、どんな袋、どんな農薬、本当にその情報はあっているのと、厳しい目で判断し、良い品質確保する必要があります。その為にも農産物が安全なものであると第三者機関が確認する必要があるのです。

なぜ町独自でする必要がありますか?

認証機関は、都道府県・又は民間団体・有機JAS等様々な農産物の認定機関がありますが、臨機応変に対応した結果、町独自の認証機関を設けてした方が良い。私の町では家庭菜園の農家が色々な品種の野菜を少量づつ色々な時期に作っています。また、つまみ菜等の周年栽培では、2週間程度の短い期間で出荷するので、手続きが終わらないうちに次の出荷になる。野菜によって申請事務が間に合わない。また、認定コストがかかり家庭菜園では認定の対象とならない。

つまり、柔軟な対応が求められ、町が独自の認定を行い野菜一つ一つに認定している訳です。

私の農場はある程度規模が大きいし品目も少ないので(15品目結構おおいかも)JGAP認証農場なので当然していますが、家庭菜園でも同じ直売所に出荷するなら必要です。

「ゆうき・げんき正直農業」とは

福井県池田町独自の認証制度の名称です。「ゆうき・げんき正直農業」という町独自の認証機関があります。町の認定を受けた野菜を町の直売所「こっぽい屋」で販売ができるというシステムです。当然、池田町で農産物を作っている、認証制度のルールを守る、が絶対条件ですので「ゆうき・げんき正直農業」の農産物に認定しています。

3年以上無農薬無化学肥料で栽培された農産物から、今年から始めた無化学肥料・1回の農薬使用可の畑を対象に認定しています。もちろん除草剤は使用できません。環境に配慮した農業を行い、正直に野菜作りをしている農業する事です。「101匠の会」という会に入る事が前提条件です。

また町では、「ゆうき・げんき正直農業」を行う上で、環境に配慮し手間暇かかるかかりまし経費を一部負担して頂けます。

「101匠の会」とはこの会には憲章があります。

なんだかホッコリしますね。「101匠の会」画像のような農業者の集まりです。池田町の住民で池田町に畑がある事が前提です。

隅っこの花に農薬をやってしまったら、直接野菜にはかけていませんが、それもカウントします。その他の農産物は認定はできませんが審査を受ければ町の直売所「こっぽい屋」へ出荷できます。山菜や果樹、花木など認定はしていません。天然のものとして扱います。中々きびしい内容ですが、101匠の会の皆さんは20年以上作ってこられています。

「慣れれは難しくないし、安全だし、美味しいとみんなが言ってくれるからうれしい」

「生きがいや~」

「もう、年やで、今年はやめようかと思っていたけど、玉ねぎ植えてしまったし今年もやるかの~」(笑)

 

必要な様式

1、圃場登録の様式1枚

一般的には水田台帳があります。JAさんから送られてくる薄い緑のA3紙。様式は各市町村であると思います。なければ出荷先に確認してみるとよいでしょう。圃場登録はどの畑で野菜を作るのか確認します。また、その畑はどのような畑ですか。この情報を基に認証機関(公社・JA・役場)が審査を行います。そのため、畑の位置、面積、名前、前作などの情報を記入確認します。

2、栽培記録簿1枚

栽培記録簿は、農作業の日誌です。どのような野菜が、いつ、どこで買ったのか、肥料は何をいつ、何回。農薬は何をいつ、どこにやったのか、また、どのような生育状況なのか記入していくので当然、審査には必須アイテムです。

参考に私の町の記入様式を載せておきます。

3、野菜の審査申込み書1枚~

審査の申し込みをすると審査員が日程を調整し、審査日を決定します。私の町では毎月10日迄に申し込みしたものについては、20日前後に一斉に審査です。審査は家庭菜園を考慮して、毎月の末2~3日間にかけて40~50圃場を審査します。認定品目が多数存在するので、畑全体で審査となります。

4、土壌分析の検体3~4検体

土を畑から採取して土の状態を検査、健康な野菜が作れるような土なのか確認します。主な項目として、PH、EC、腐植等、もっと詳しい検査を希望するのであれば4,000円で細かな成分分析をします。作付け前が採取するには良いと思います。肥料をやってしまっては調整ができませんからね。土は50gあれば十分できますので畑の4か所をバケツにとり、それを拡販したものを検査に出します。

5、農産物出荷台帳1枚(毎月)

栽培記録とは別に出荷した農産物の記録をします。いつ、どれだけ、どれくらいの期間、野菜を販売したのか記帳します。今年の野菜の成果が記録として残りますね。私はアグリノートを利用したり、カレンダーにかきこんだりしています。

6、審査

栽培記録簿と圃場の現地審査になります。毎月25日頃、審査の申し込みがあった農家の畑に行き、現場で確認をします。審査は、栽培記録簿に書かれた野菜がちゃんと畑にあるかどうか、いつどれだけ出るのか審査員が確認し、聞き取りし後日合否判定をします。農薬をまき不合格になったとしても適正に農薬を使用していれば、農産物は出荷できます。

7、出荷

農産物に認定シールを張り付けて出荷します。

ゆうき資材を使っていなければ出荷できないという訳ではありません。農薬を使った野菜が農産物が悪いという訳ではありません。真面目に大事に作った野菜は、自信をもってお客さんに販売できます。また、農家さんの顔が思い浮かべば農家さんの得意な野菜や料理を伝えることができ、お客様も喜ばれます。

そんな顔が見れるとまた、頑張って野菜作りができますね。

正直農業ですね。