ジャガイモの品種が多いのは、原産国を見れば解る。【生育が重要なのは植えるまでの段取りです】

じゃがいも

ジャガイモは、畑に植えるまでの準備が重要です。

私の住んでいる所は雪国なので、4月初旬にならないと積雪があって畑に入れません。畑に行きたい気持ちを抑え準備しています。

最初にスタートする野菜は、勿論ジャガイモ。涼しい気候が好きだからです。

この記事では、ジャガイモの植えつけに関する詳しい情報を掲載しています。よくある失敗を例にジャガイモの種イモの切り方、選び方、品種や歴史、植えつける際に注意するポイントを解説しています。

ジャガイモの原産地見える特徴

ジャガイモの原産国はアンデス山脈のチリです。海抜4000m級の高地で雨の少ない涼しい気候で育ちました

日本で北海道が大産地なのもが納得です。梅雨が無く、夏が涼しいから、春に植えつけて秋に取れる期間もたっぷりとれる。まさにジャガイモの適地ですね。

その他の地域でも十分美味しいジャガイモ作れます。春か秋の涼しい期間だけ栽培する。

その適温が20~25℃、夜温7~10℃

日本ではスーパーで新シャガ入荷!!まずは九州産から始まり、本州、秋の時期は北海道産、そしてまた九州の2季作となるのはその為。

日本では涼しい地によって産地が南から北へ移動し年中食べることができます。

現在、ジャガイモの品種が沢山あるので、どれにしようか迷います。昔はホクホクの男爵。煮物で煮崩れしないメークインって2種類しかなかったのに。

キタアカリ、とうや、農林1号、アンデス、パープル系、レッドムーン、インカのめざめ、多種多様の品種が種イモとして販売されています。

個人的には「男爵」が一番使い易いです。

参考:ジャガイモ品種「男爵」

じゃがいもの品種は以前から沢山有りました。というより世界には沢山の品種がもともとありました。

それが消費者の多様なニーズにあう品種が選ばれ導入されれるようになったんですね、ポテト用とかコロッケ用とかです。

アンデス山脈の人々の知恵

なぜ、こんなにも品種があったのでしょう?

ジャガイモの原産国である、南米のペルー、チリのアンデス山脈。その地域には、ジャガイモの品種がそもそも沢山種類があり栽培されています。大小、各色、味も食味も様々です。

なぜ、こんなに品種が必要なのでしょうか?

原産地のチリ・ペルーのパルキャの谷の写真を見るとわかると思います。

南米ペルーでは、ジャガイモは重要な主食である食料

アンデス高原生まれたジャガイモは日ざしが強く、冷涼で雨が少ない地域で育ちます。

言い換えれば、寒くて雨が少ない所でも育つ作物です。

それが、トマトやジャガイモという事。

人々にとって、毎年絶対必要で欠かすことのできない生活に直結する貴重な農産物です。日本で言うお米と同じです。天候によって不作になることは避けなければなりません。

そこで、「各地にあった特徴のあるジャガイモをみんなで交換しながら育ててきたんです。」

そこで天候に収量が左右され、取れなかったりすることが無いように知恵を絞りました。ワザと大小・色・形さまざまなジャガイモの品種を混植し、自然によって収量が左右されないようにしている。つまり、リスクの分散。アンデスの地域の人々の知恵です。

例えば

「病気に対してAのいもは強いけど、暑さに弱い。

「病気に対してBのいもは弱いけど、暑さにはBのイモは強い。」

「Cは沢山なるけど小さいイモ。」

「Dは大きくて沢山なるけど、病気に弱いイモ」

といった感じで、個性のあるジャガイモをごちゃ混ぜで作っている。

これらをごちゃ混ぜに作っておけば、その年の病気や天候でやられてしまう品種があるかもしれません。しかし、その年に強い品種が混ざっていれば、

全滅するリスクが減ります。つまりリスクの分散です。

言い換えれば1つだけの品種。もし「男爵イモ」だけだと疫病が発生したら「男爵」は全滅する。農業技術が進歩していない地域では致命的です。

ジャガイモの歴史は食料を守る方策

ジャガイモを確実に収穫して種を保存してきた長い歴史があったんですね。もし、ジャガイモの生育が良くないのであれば、アンデスの人々の様に品種を一度変えてみるのもいかがでしょう。

日本でも種苗交換会があったそうですよ。今も少しあるのかな。各地の在来種をみんなで持ち寄って交換会。

日本の代表的な品種 男爵イモの歴史

品種「男爵」は明治維新を迎えてから北海道開拓使が開設され、明治14年に川田龍吉男爵が導入したのがその名の由来です。

ゴショウいもといわれ「一株から5升」イモが採れたそうですよ。1升が約1.8リットルなので、9リットル?

ウソ、マジで!!

北海道はとっても相応しい適地だったんですね。 残念ながら私には5升取れません。(*_*)

でも大好き「男爵いも」

シャガイモの育て方「芽出しと欲光催芽」

シャガイモの発芽の特徴

当たり前ですが、ジャガイモは種イモから育ちます。

しゃがいもは塊茎で茎が肥大したものです。それを畑に植えることで、くぼんだ穴から芽と根が出てきます。

根と地上部との間を結ぶひもみたいな茎(葡萄枝・ストロンとよびます)の先に、ジャガイモ(地下茎でジャガイモは塊根)ができます。

シャガイモの種イモを見ると、ひものようなものがついているのがわかりますね。それがストロンと呼びます。ストロンの先端が肥大したものがジャガイモって事。

種イモからストロンは条件が良ければ13本程度出ます。

つまり、ストロンを十分に伸ばせるように作ることができれば、ジャガイモの達人です。

ジャガイモの芽出しの方法

浴光催芽(育芽)

読んで字のごとく日光に種イモをあてます。雨風の当たらない軒下や窓際の日当たりが良い場所で1週間程度置いておきます。

すると、強い芽が発芽してきます。これを浴光催芽と呼びます。

夜は、まだ霜の恐れがあるので、家の中に入れていきましょう。

シャガイモを並べて干す感じです。そうすると出芽も早まりそろいが良くなることでこのような処理を行います。

1週間程度で、シャガイモのくぼみから濃紫がかった芽と黒い根のようなものが出てきますこのような状態なったら植え時。

注意、種イモを長期間段ボールに入れておいて、「もやしのような白い萌芽10cm位が出たことありませんか?」

開けてびっくり(笑)、あれを大事に植える方いますが、もう手遅れです。

芽として使えないので、取って次の萌芽が出るのを待ちましょう。

種イモが届いたら段ボール開けて中を確認してくださいね。ジャガイモを春まで使わないから積んでおかないようにしましょう。

ジャガイモの効率の良い切り方

ストロン(おへそ)をめがけて「縦割り半分」が楽ちんで、均等に萌芽が分かれます。

サイズはできればMサイズを1/2カット。

1つ40g以上あれば十分です。

理由は簡単、ジャガイモを切る場合

ストロン(おへそ)に近い部分は、ジャガイモの芽が少ない。ストロンに遠いところの方が芽が多い。

おへその部分

Mサイズは、縦割りだけなので、切り口が小さく、簡単に切り分けられちょうどよい大きさ。

品種は関係ありません。下の画像を参考にしてください。

ジャガイモの切り口に灰をつけるといいの?。

私は切り口に草木灰やシリカなどは付けません。おススメしません。

ジャガイモの切り口に草木灰をつけて植えると聞いたことが有ります。けれど私がやってみた所、タネ芋が腐ってしまう方が多かった経験がありました。

草木灰や専用の(ジャガイモシリカ)を使うのは、雑菌が切り口からは要らないように殺菌効果をねらったものと思いますが、私の個人的な感想としてうまくいきません。

切り口を天気の良い日なら2時間程度乾かします。すぐに植えつけます。

長く乾燥してしまうとかえって、種イモの水分が飛んだり、カビが入って腐ったりします。

表面が軽く乾いた程度が一番良いと思います。

下の画像はちょっと乾かしすぎ、ダメですね。品種はメークイン。

ストロンのくぼみを狙うと縦割りになります。

↑乾燥しすぎて、種イモの表面がくぼんでしまったものは、力が弱くなり芽がばらつきます。

・植えつけ深さは5~8㎝のやや深植えです。株間は30㎝程度。切り口は、なるべく地面に接する様に置きます。ジャガイモの種イモより上に新ジャガイモができます。だから土かけがいります。

ジャガイモの土寄せと芽かき

管理機で土かけしますので、70㎝は条間を取っています。後2回は土をかけてあげたいです。

芽かきですが、私はできるなら3本~4本で揃えていきます。

ジャガイモの数はおよそ決まっています。そうなると、揃いの良い大きなジャガイモを作りたいですね。

芽かきをしないと沢山ジャガイモが採れるのですが小さいイモばかりです。大きくありません。

逆に芽かきやり過ぎる大きくなりますが、数が採れませんしかも空洞になるリスクも高くなります。

結局のところ小さいイモはどうしてもできるので、Lサイスを中心に作った方が得策だと思います。

その作り方については

ジャガイモ(男爵)の育て方【サイズを揃え、収穫を2倍にする方法】
ジャガイモ作りは、「植えつけ八分作」と言われています。つまり種イモの植えつけ迄で出来が決まってくるという訳。当然、ジャガイモを収穫するなら沢取れた方が良いに決まっていますよね。シャガイモをそこそこ収穫でき...

ジャガイモの1株にできるジャガイモの数が決まっている。

ストロンの数の目安は最大「13本程度」。つまり、イモの個数も決まってきます。そうなると茎の「数」も重要です。

収量に影響するのは、「単位当たりの茎の数」「北海道のような気候」と、「土寄せと適切な肥料」です。

ジャガイモのの貯蔵については、

ジャガイモ(男爵)の育て方【じゃがいもの味が3回変化する貯蔵】
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じゃがいものありがちな失敗するパターン

・5月中旬以降に慌てて植えた。植えた時期が遅い冷涼な気候を好みます。

・石灰を畑に真っ白になる位、まいたことがある。phが異常に高くなる。じゃがいもには必要ありません。

・種イモは「自家採取」である。 病気になっている可能性がある。種イモを買いましょう。

・種イモを切ってから、何日も放置していた。切ったら2日以内に植えましょう。

・シャガイモの葉が多い茂っている窒素のやりすぎ、カリ不足。

シャガイは土地を選びませんが、phも調整の必要が無いです。日本の土にあってます。できるなら排水性の良い軽い土が良いですね。

シャガイモの疑問

シャガイモの花は取った方が良い?

・じゃがいもの花はとっても取らなくてもどちらでもいいです。そんなに変わりません。厳密にいえば取った方が正解です。めんどくさい。

種イモを買ったのだけど、芽がいっこうに出ない

・種イモは信頼あるところで購入してください。休眠状態ならいいのですが、このような事も疑ってください。ジャガイモの芽が、一度出た所からはもう出ません。もし、保存状態が悪く、お店で芽が出てしまって、その芽を取って販売したらどうでしょう。素人では区別出ない。悪徳です。

じゃがいもを収穫して乾燥していたら、青くなった。

日光に当たった青く変色したジャガイモは、食べることができません。「ソラニン」や「チャコニン」という物質が多く含まれています。これらは毒性のある成分で、食べると食中毒を起こしてしまいます。ジャガイモの貯蔵は、日光の当たらない涼しい所に保管してください。光に当たるとすぐに青くなってしまいます。収穫し、ジャガイモの土が乾いたら腐敗したイモを取り除き、コンテナに入れて貯蔵しましょう。

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