おさえておくべきポイントはココ!
植物には決まった規則があります。つまり「手をかけてあげる所、手をぬく所」そのポイントを押さえていれば、悩むことは有りません。
経験と勘と呼ばれているものです
農家は常に手間暇をかけているわけではありません、他にもしないとイケないこと沢山あるかとおもいます。自然だっていつも同じではありません。
だから農家はそんな事話してくれませんよね。だって学者さんではありませんし、自分のスタイルがあるからね。
美味しい野菜を上手に作る為に、私が今「やっている事」を中心に、勝手に書いてきました。そこで一旦整理したいと思います。
まだ、ブログを始めたばかりなので、自分中心になってしまって、上手く伝えられないと思っています。
そこで、今まで書いた記事でどこの何を伝えたいのか、どこを私が見ているのかを書いて見ます。ここでは、具体的な野菜については触れません。でも、どの野菜にも通じることと思っています。
野菜づくりは原産地を意識すれば、見えてくる。つまり「旬」
まず、押さえておきたいポイントは日本では野菜がなんでも作れます。あたり前のようですがこのようなところは他の国では少ないと思います。日本は地理的に南北長く、四季があってとても自然が美しく、多種多様です。北は冷帯気候、南は温帯湿潤気候、サトウキビやミカンといった暖かい野菜や果物も作れれば、麦やほうれん草といった寒い野菜も作れます。砂漠や凍土といった所では野菜作りは制限されますし、設備がかかりますよね。また、日本のすごい所は少ない土地を効率よく運用したシステムがあります。野菜ではありませんが、代表的なものは水田です。お米を最大限に生産するシステムを昔の人は考えたのです。地方の山奥の山間部でもお米作ってます。決して大げさではありません。
このように日本の地理的条件は、すばらしく恵まれています。ですが、
なんでも作れるという事は、作れるけど、最適とは言えない。
野菜作りの原則は「適地適作」です。これは、誰でも考えればわかる事ですが、野菜の好きな気候条件で、その土地に合わなければうまくいかない。オーストラリアやヨーロッパの穀倉、キャベツ、麦など。南国のフルーツ、バナナやマンゴーなど、品質や生産量など日本のとは桁が違いますし比べるまでもありません。代表的なところが以前お話したチェルノーゼムの穀倉地帯です。日本で作られている野菜のほとんどが原産地は海外の品種です。日本の和食、日本酒などが世界から注目を集めていますが、そもそも「ユネスコ無形文化遺産」の登録は「危機に瀕している文化」を保護するのが目的です。そこを勘違いしてはいけません。失われつつあるのが「日本の食」なんです。先人は「知恵や工夫で食を豊かにしてきたを忘れてはいけません」ということは「恵まれているけど、知恵や工夫がいる」って事なのです。
野菜の特徴を知る事。旬を野菜に合わせる。
例を挙げて説明します。シャガイモやトマトはナス科です。原産地は南米ペルー、エクアドル、アルゼンチンの高原です。カンカンと日差しの強い所、でも標高が2000m級の高原です。ここは、直射日光は最高で日中は気温が上がるが、夜は冷え込んでくる。また、空気は乾燥してあまり雨が降らない乾燥地帯。夜の冷え込みで夜露があるから、水滴が葉について水を吸収できるのです。逆に言えば、高温多湿が大嫌い。雨が多いと病気になります。トマトは暑いと受粉ができません。このように、野菜の特徴をまず知る事が大切です。
そこで、日本で作る場合。このことを前提に考えないとうまくいかないんです。つまり、日差しが強い。夜が涼しい。雨が当たらない。この条件に当てはまる、「時期」「施設」「土」「栽培方法」を決めていくのです。逆に言えば、日差しが弱くて、雨が降るジメジメした日本の梅雨、熱帯夜が続く猛暑日の夏、は本来ならふさわしくない条件です。回避するための技術がいるという訳です。
- 雨が嫌いな野菜を作るなら、雨が当たらないようにビニールを張って雨が当たらない工夫。
- 温度が足りないなら、温度がある時期に植える工夫。
- 水が多いなら、畝をあげたり、施設の中で栽培したり排水をする工夫。
- 土が合わないなら、土作りをして原産地に近づける工夫。
- 肥料が無いなら、足りない肥料を与える工夫。
品種改良は食べる人の気持ちに寄り添えば、見えてくる。
品種改良とは、人間に有用な品種を作る事です(Wikipedia参照)。様々な方法があるのですが、複雑なので最も簡単に説明します。
生き物は自身の種(子孫)を残すために今の環境に合うために進化しています。これは解りますね。サルから人間になったようにです。今でも上司から「お前はサルだな」って、いつまでたっても仕事覚えないから (*_*)(笑)。今の人は手足が長く、スタイルがいいですよね。重いものを持たなくなったり、地べたに座らなくなったからです。「欧米か~~」って漫才でもありました。
冗談はさておき、
黒人はなぜ?黒いのでしょうか。白人はなぜ白いのでしょう。
これは太陽から皮膚ガンを引き起こす原因である紫外線から身を守るために自然淘汰され黒い肌の人が残ったといわれています。逆に、白い肌はビタミンDを合成しやすい、凍傷から身を守るために良いとされています。なぜ、ケニアの人はマラソンが強いのでしょうか。これは、高原での暮らしの中で、酸素摂取量が少なく、家畜とともに暮らしてきた移動距離が長い生活のDNAを受け継いでいるからです。逆に近親婚という言葉があるのをしっていますか。近い親族で結婚してはいけない。日本でも婚姻届は受理されません。生物的に見れば血が濃くなることによって遺伝子の多様性が獲得できず、病気やウイルスに弱い個体ができるといわれています。
つまり、品種改良とは、人間が必要とする特徴のものを人間が選別していることなのです。ただし、人間のわがままにすべて答えることは基本的には不可能です。植物に本来持っていないスキルをつけることは自然にはできないのです。これができるのは遺伝子操作だけです。
- 甘い野菜が作りたいなら、甘い品種をつくる。
- 病気が出る畑なら、病気に強い品種。
- とげが痛いなら、とげのない品種。
農家は市場が求める高く取引される品種。菜園家は、甘い、環境に強いとか作り易いとかその作る人が必要としている、求められる特徴の品種を作っています。
「花が好きな人は、野菜作りも上手」作物は人の愛情に答えます。
ちょっと、精神的な話はしないようにしていますが、経験から少し話します。田舎には大抵家の周りが畑です。目につく所に畑があります。所狭しと色んな野菜が植えてあり、畑から取ってきた野菜を土を落として料理に使います。新鮮な野菜なので最高なのは間違いないですね。仕事がら、いろんな農家さんの畑を見る機会がありますが、その人の性格が畑にほんとよく表れます。
例を挙げて説明します。よく田舎の方と話をしてると「花が好きな人は野菜作りがうまい」「子供を育てるのと一緒」と聞きます。なぜなのか。
花が好きということは、春のポインセチアから始まり水仙、チューリップ、ひまわり、朝顔、キキョウ、ユーストマ、ダリア、菊って季節を通して、生け花・仏花又は、お墓に使う日常の花を畑の隅に植えています。楽しみながらしている代表ですね。きれいな花を少しづつ増やし、常にきらさないようにみんなに見てもらう。世話をしたらきれいに咲いてくれた。
この気持ちが野菜作りにも大事だとは思います。これでだけではありません。「観察力」です。
植物の違いが判る人間って事
たまに畑を見るのではなく、成長を楽しみ、畑の草を手でむしり取ってきれいにしている。ネットや支柱や畝をきれい立てている。ノートに記録を取っているなどしている人の畑は、見ただけで分かります。作物の育ち具合が全く違うのです。イキイキとした畑は昨日ここで手入れしてたのね。ってわかります。マメな人は畑がきれい。マメとは「几帳面」「観察好き」純粋に育てることが好き、は野菜作りに向いています。
「あれっ、ここ何撒いたかな~。いつの間にか雑草がこんなに大きくなってる~」
「トウモロコシ簡単って、書いてあるからとりあえず撒いておこう(^_-)-☆」
それは、違いが判るのではなく結果がそうなっただけです。これでは、野菜も答えてくれませんね。
手抜きと書いてしまいましたが、野菜の栽培方法(流れ)だけでもまずは知ることが大事です。スーパーマーケットに野菜がいつでもありますが、旬から始めてはいかがでしょう。
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