じゃがいもの旬は変化する?!【家庭菜園 福井県秘伝の保存と食べ方】

じゃがいもの旬は変化する?!【家庭菜園 福井県秘伝の保存と食べ方】

じゃがいものおいしい旬は3度ある⁉さんどいも

シャガイモの品種が最近とても多くなりました。調理によって、色や味が違う品種を使って見るのはいいことですね。色々な品種があることは以前、ジャガイモの栽培についてお話しましたが、いったいどれを選んだらよいのでしょうね。皆さんの使っているジャガイモは新鮮なも?実は勿体ない話かもしれません。

私が出荷している直売所は「Instagram」がありまして、ブログのサイドバーにつけてあります。こっぽい屋、良かったらご覧ください。それをなんとなく眺めていたらこのような投稿が目に止まりました。そのお惣菜「揚げさんが分厚いくて福井らしいね」と思わず、揚げさん=油揚げ です。

と、そこのコメントに

「ちんころ最高です」( ゚Д゚)!!「ちんころってどれや?」「ちんころいも」って何!!ってなりませんか?

もう少し具体的に書いてくれると嬉しいですね。

「もしかして、私の妄想癖をあおった挑戦状なのか?」田舎の方言で「男結び=男性の象徴をイメージしたとか、下系のネタ使う事あるから、ちん○○」。

ちょっと過剰に反応してしまった私はアホです( ´∀` )。

じゃがいもの旬が3度もあるのは?学術的に説明します。

出典:野菜園芸大百科 社団法人 農山漁村文化協会

これはシャガイモの貯蔵におけるアミノ酸、アミド酸含量の貯蔵期間4か月の推移です。

*アミノ酸が7月に1.46~10月には2.58
*アミド酸が7月に12.3~10月には33.02
その合計では7月の21.88~10月には52.0と数値があがっているのがわかります。

つまり、しゃがいもの主要な貯蔵用分であるでんぷんが、完熟に先立って一部が加水分解してアミノ酸に変化した。その中にはアミド類が多く4倍ほど多く含まれジャガイモの成熟に従って蓄積され、安定な休眠に入るというわけです。(休眠=ある時期が来ないと芽が出ない状態)

品種が男爵いもを池田町では使われている理由にも納得ですね。

「ジャガイモのちんころ煮」

いわれ

昔は、しょうゆを大鍋で煮る時、上に出るアクをすくい取り、そのアクで小さいジャガイモを囲炉の火で気長に煮た。誰がつけたのかあの味が忘れられずいつの間にか「ちんころ芋」と名付けてしまった。

 

昔は、しょうゆを家庭で作っていた時のアクを調味料として使い、家にとって置いたジャガイモを使ったというわけです。しょうゆの仕込みの時期は冬から5月まで、これから温かくなっていく期間にする作業でした。その時に出るアクまで使って、美味しく食べる調理法として、その時期の食べ方として、「福井県池田町の伝統的な食文化」だったんです。

いやはや、先人は無駄がない。合理的すぎる…..

この「ちんころいも」は地域によっては「イモ煮干し」とも言われていたそうです。そう言われてみれば、イモがしわくちゃで「梅干し」みたいですね。良かった「きん○○」じゃなくて…

本題に書いたことですが、田舎のおばあちゃんが良く言っていたんです「さんどいも」って。

福井県では3回も、じゃがいも作れません。

私は、春に作る「男爵」「キタアカリ」「メークイン」などと秋に作る「デジマ」「ニシユタカ」「農林1号」などを言っていて、他にも夏に昔は作っていたのかと思っていました。作り方はコチラ。しかし、それは、いくら池田町が標高200mの山間の里とは言え、無理があるしかも、豪雪地帯。2作が限界かといって、そんな時代にジャガイモの品種がそれほど多くあったように思えない。もしかして、じゃがいもの事では無いのかも。そのようなことから、ご近所さんのおばあちゃんに聞いてみました。

おばあちゃん「じゃがいもは男爵しか作くってえんよ~、そのあとは小豆か大根やで~」とのこと。

私「さんどイモってジャガイモの事だよね」

おばあちゃん「そうじゃ、そじゃ」「なんでかの~」

私「しらんのか~い」(/・ω・)/心の声

( ^^) _旦~~   方言なんてそんなもんかもしれません。

私の色々聞き取りした解釈ですが、昔はジャガイモといえば「男爵」のみの1作です。4月の雪解けを待って、1番の作業が「シャガイモ植え」そして1番最初に収穫するのが、「男爵」でその後は栽培していません。今は、色々な用途に合わせた品種があって多様化していますが、その当時はありませんでした。

「ちんころ芋」にその答えがありました。

じゃがいもを6月中旬から7月にかけ収穫したら、まず陰干しして農舎の隅の入れ物に入れて保存します。そこからなんと来年のタネ芋まで貯蔵します。その間なんと8か月(240日)以上です。農舎は風通しがよく、温度変化が極力少ない所に置いてあります。

そこから少しづつ食べる分だけ取り出してジャガイモを1年中食べています。大きいイモから順に、残っている萎びた小さなじゃがいもイモまで、それが「ちんころいも」として料理され1月頃から食べられているんです。

つまり「3回、食べる時期によって、美味しく食べる旬があるいも=さんどいも」というわけです。

ほくほくのいも 1回目の旬(6月中旬~8月初旬の男爵Lサイズ以上)

例、こふきいも=男爵イモは粉質でホクホクとしています。収穫したのじゃがバター最高です。
またでんぷんが多く15%、粉ふき芋やマッシュポテト、ポテトサラダ、コロッケなどに向いています。

甘くて煮崩れしない、いも 2回目の旬(8月中旬~11月の男爵Mサイズ以上)

例、肉じゃが=そんな男爵いもですが、保存していくとでんぷんが糖分へと変わり、甘みが増し荷崩れもしにくくなります。煮物で使えば荷崩れもしにくくなり甘みも増していきます。そのかわりにホクホク感は薄れていきます。

熱に弱く荷崩れしやすいですが、

旨味が凝縮された、いも 3回目の旬(12月~3月の男爵Sサイズ以上)

じゃがいものでんぷんがグルタミン酸やアミノ酸に変わり熟成した最終形態と秘伝の囲炉美しょうゆとのコラボで完成した期間限定の究極の一品。「ちんころいも」です。

作るにはまず、囲炉裏としょうゆのアクをご準備ください。<(_ _)>

ちんころいもの作り方 レシピ

簡単な作り方「ちんころいも」
できるだけ小さなシャガイモ1㎏を1粒1粒丁寧に洗い、約2倍の水を入れ、しょうゆカップ0.8、砂糖大さじ3杯、サラダ油大さじ2杯加え、始め強火でじゃがいもに橋が通るようになったら弱火にして4~5時間汁がなくなるまで煮る。(時々、鍋の両耳をもって上下返します)

注意
*芋が小さく、皮を剥かずそのまま使うため、丁寧に洗わないと土臭い。
*強火で煮ると、うまみが少ないので弱火で煮ること

使用するジャガイモはこの時期、こんな状態かもしれません。眠りから覚め、もう芽が出てきました。

シャガイモの保存温度は、凍らない程度の低温2~3度といわれています。常温ではさすがに難しいです。

しっかり芽を欠いてあげれば

大丈夫、大丈夫!! まだシワクチャじゃないよ。これからもっと美味しくいただけます。

結論

ホクホク、煮崩れしない、凝縮されたいもを時期によって使うことが「さんどいも」です。

最後に、私の妄想癖、下系ネタを使ってしまって「ちんころいも」、先人の方、読者の皆様にお詫びします。

ありがとうございました( ´∀` )。