雑草はなぜ次から次と生えるのか!【生存本能と発芽の条件】

タネのお話

この記事は、雑草を例にタネの発芽について解説しています。

種の発芽には温度、水、空気が必要ですが、その条件は植物によって「様々」発芽しません。

その植物に適した環境下になったかどうか、植物自身が種の保存を強力に判断しているのです。

例えば、種子が耕す事で種皮に傷がつく事で発芽条件を満たす要因の一つとなっているだとか!

なぜ雑草が次々と生えてくるのか?

なせ雑草はいっぺんに生えなくて、次々と生えるのでしょう?

雑草とは

雑草は多様な品種が存在し、日本におけるこれら植物の種数は山野草4,000種,人里植物500種,耕地雑草450種,作物500種とされています。

しかも、宿根性・種子・その両方、雑草は取ってもきりがない。

いっぺんに全部生えてくれるなら良いのですが、ここまでの事で、およそ検討が付くと思います。

結論として、品種と種子の量が膨大、発芽環境の条件の幅がありすぎ・条件が細かく違いすぎること。再生能力が非常に高いこと。などなど

また、その条件に見合ったもの、満たしたものだけが一部の雑草として生えてくるのです。満たさなければ生えてこない。

強烈な種の生存本能がある植物です。

種子で増えるもの

一年生雑草が分類されます。一年草とは一年のサイクルで発芽し、開花・結実・枯死するものを指します。 生育期間の短い物が多く、発芽から一か月程度で種子を生産できる種類もあります。

また雑草の繁殖力は非常に強く 一株で数十万の種子を生産するものや、種子の寿命が数十年あるものまであります。通常、雑草の生えていない土地でも 土中に数万個の種子が存在すると言われ、環境さえ整えばすぐに発芽・成長しだします。

【代表種】オヒシバ、メヒシバ、スズメノカタビラ、ナズナ、ツユクサ、カヤツリグサ

地下茎で増えるもの

多年生雑草が分類されます。多年草とは生育期間が二年以上続く雑草を指し、 秋・冬などの厳しい環境になると地上部が一旦枯れるのですが、地下部が生き残り翌春に再生・発芽します。 多年草の中には地下茎で増える種類もあり、地上部のみ刈り取っても地下茎が残っていればすぐに再生します。

抜いても抜いても雑草がすぐ生えてくるのはこの地下茎が原因です。 防除が難しい雑草が多いのも特徴です。

【代表種】スギナ、シロツメクサ、カラスノエンドウ、タンポポ、ハマスゲ、ワラビ、クズ、ヤブカラシ、セイタカアワダチソウ、チガヤ、ススキ

雑草の種子の休眠

「春の雑草と秋の雑草に種類が全く違ってる」って思った事ないですか?

植物がその個体を維持するために環境に適応しするための生理現象です。

種子には何らかの原因で発芽しない仕組みがあります。自発休眠・他発休眠の2つ。

しかし、販売されている野菜の種子は休眠が済んでいるので発芽はあまり関係ありませんが、自家採取した種子は休眠状態になる場合があります。

要するに休眠は種を適した時期に生える、保存するための植物の工夫です

例えば冬の低温を経過して初めて発芽できる事は低温到達前の発芽によって苗が寒さで枯死することを防いでいます。

また、種子が長年にわたって発芽することは、異常気象を回避するためにあるといわれています。

休眠と雑草の種の関係

雑草は光の当たり具合で雑草の(発芽)生え方が変わる。

つまり雑草の生存本能です。バラつきを作る事で種子の保存を行っているのです。

わざと色々な条件下で発芽しないように組み込まれているかのようです。

まるで意識があって生き残る為に、発芽条件を多様化し種子の保存をしていると言えます。

雑草がたまたま地表近くに掘り出されると、光に反応して発芽してくることがあります。雑草を取ってもとっても毎年生えてくるのがその証拠。

表面近くに掘り出されると、光に反応して発芽してくることが観察されています。

光の要求は絶対的なものではなく,温度,水分,ガス,種子の齢の進行によっても変化します。

光の質によってことなり,吸水状態の胚における光受容体は赤色光をうけて近赤外光吸収型に転換され発芽を誘導されます。

耕した後に雑草が一斉に発生するのは,埋土種子が地表面に移動し,種子が曝光することにより埋土種子が光依存型に変化するため。

もう少し深堀すると、

地表面の雑草の種子は、その上に茂る葉を透してあるいは反射されて入ってくる光。

この光の波長によって発芽が左右されます

透過光を数々の雑草種子に照射して、様々な光に抑えられています。

このような結果が明らかになり種子光感応の雑草分布に影響しています。

酸素の濃度で発芽が変わる雑草

水田雑草の特徴

低酸素条件下で良く発芽する雑草:コナギ,イヌホタルイなど

低酸素条件下で発芽が抑制される雑草:ヒメイヌビエ,オオイヌタデなど

低酸素・空中で良く発芽する雑草:タイヌビエなど

エチレンにより発芽が促進される雑草:アオゲイトウ,オナモミ,スベリヒユ,オオツメクサなど

発芽の条件とは

発芽の条件がそろっても発芽しないこともあるのです。そこで、タネの発芽の事を詳しく解説します。

最近の種は種屋さんだけでなく、スーパー、ドラッグストアでもどこでも販売しています。タネ撒きしたことがない方もいないと思います。多分皆さん、芽が出た経験もていると思います。

しかし、待っても、待っても芽が出てこなかった経験もあるかと思います。小袋400円ぐらいで買えますから、待ってるうちに忘れちゃって「どんな野菜まいたのだろう?」

農家のおじいちゃん、あるあるネタ「種は若いもんに、撒かせるとよく生えるんじゃ」「わしはもう引退や~」っていう事あります。なんて答えたらよいか困りました。そうですね~って

決して言えない。私の中ではあながち下ネタだけではないと思います。雑に種まきした方が良い!?よい結果になる事もあります。

基本的なタネの発芽の条件

タネはなぜ、発芽するものとしないものがあったり、バラつきが出てしまうのでしょう?

基本的なことをお話します。発芽に絶対必要なものが3つ。皆さんもご存じだと思います。そうですね。

①水②温度③酸素

です。これ以外にも、絶対ではないですが、品種によって絶対必要なもの

④光

⑤休眠

この5つを理解していれば、「絶対、タネを生やすことができます。」ここを間違えると生えません。

では具体的に例を挙げて説明します。

市販されている野菜の種子は比較的生えやすい。

例、かぼちゃのタネをホームセンターで買って撒く

1.小袋350円、8粒、有効期限2019,12とします。裏面には後発芽率が書いてあると思います。発芽85%以上です。

2.種を撒く土(土は専用の土を使ってください。「種まき培土と書いてあるものを使用」)に水をたっぷり溢れるくらいしみこませる。給水量が100%ですね。

20分位放置してから、深さ2cm、指第一関節が埋まる位に穴をあけます。

3.穴にかぼちゃのタネを入れて、穴を土でかぶせます。そして、またたっぷりと水を与え新聞紙をかぶせます。好暗性植物

こうすることで、タネの給水量が50%程度になります。

4.次にタネを撒いた容器を日の当たる暖かい庭先に持っていきます。少し汗ばむ位の所で管理します。温度37℃

5.2日後新聞紙の下の土が乾いてきたら暖かい日中に水を与えてください。乾いてなければ結構です。一週間で芽がます。4日間

これで条件がそろって発芽となります。

これは普通の栽培です。

面白くなるのは、ココから!深堀していきます。

失敗するリスクがまだあるからです。

発芽には、水がどれくらい必要なのか

①の水について説明します。種は種皮や果皮によっておおわれ乾燥しています。それは種子は生長が一時的に停止していいる状態です。

死んでいるわけではありません。若干呼吸し、生命を維持して生きています。

水によって種子がぶよぶよ膨れ芽が出やすいようになり、呼吸や器官の生成に必要になってくるのも水です。因みに種子の給水量は品種によってかなり差があります。

野菜の種類別の発芽における給水量

作物の種類給水量
小麦60%
トウモロコシ39.8%
ひまわり56.6%
ソラマメ157%
エンドウ186%

豆の給水量が多いですね。煮豆にすると大豆がどんどん膨れあがったの結構沢山煮豆ができちゃった経験あります。

野菜によっては給水量が違います。

その為、発芽には最初しっかりと土に水を含ませて、その野菜に必要な給水量を確保しないと発芽しません。

発芽に必要な温度

野菜の種子の発芽と温度℃

作物の種類最低温度(℃)最適温度(℃)最高温度(℃)
103442~44
小麦0~22640~42
大豆2~434~3642~44
ひまわり4~10品種格差31~3737~44
かぼちゃ10.5~15.637~4444~50
トマト1525~3035
大根10以下15~3535
ほうれん草10以下15~2535
マリーゴールド20

発芽はその種子にとって最適温度(発芽が最もよく行われる)最高温度(それ以上では発芽しない)最低温度(それ以下では発芽しない)があり、作物によって大きく違います。

また、同一作物であっても違う場合があります。

例えば、麦や大豆の適温は20℃前後ですが、2℃でも発芽するってことです。全部ではないでしょうが驚きですね。

マリーゴールドって黄色い夏の花壇を彩っていますが、発芽が20度が最適です。花壇苗でマリーゴールドは育てやすい。って感じるのは、この発芽も一つの要因ではないでしょうか。

一般的に夏野菜は比較的高温で発芽します。秋野菜は低温で発芽します。

種まきの条件として適温を維持すると発芽しますが、中々その温度を維持することが難しいですね。特に、春先は、日中は温度が維持できても夜温が低くなることが多いです。

その為、発芽しなかったり、発芽してもそろいが悪くなったりします。

春にタネを撒く野菜は、重要なのが発芽の最低温度です。温度があり過ぎて発芽しないことは春種子ではありません。理由は気候がどんどん暖かくなる頃に蒔くから。

秋にタネを撒く野菜は、重要なのが発芽の最高温度です。温度が低すぎて発芽しないことは秋種子でありません。理由は気候がどんどん寒くなる頃に蒔くから。

発芽に必要な酸素。

酸素は発芽が始まると呼吸が盛んになるので必要です。酸素は水と一緒にタネに運ばれ使われます。

作物によって「酸素の要求量)は違います。小麦や大根・ナスは酸素が多く必要です。水はけや土が固めっていると発芽が悪くなります。

逆に、コメ・人参・ペチュニアは、酸素が少ないとされています。しかし、生長が大きくなるにつれ必ず酸素が必要です。

発芽に必要な光。

光は作物によって必要なものとそうでないものがあります。分別すると

光反応性から明所で発芽しやすい種子を光発芽種子。

暗所で発芽しやすい種子を暗発芽種子。

光要求性をもたない種子。

発芽に光が必要なものについては、ベゴニア・ペチュニア・ごぼう・みつば等を好光性種子

反対に光があると発芽しないものキュウリ・かぼちゃ・トマト・ナス・大根・ジニア等の好暗性植物です。

これはあまり深く考えなくて結構です。種子の覆土はしたほうが良いです。ただし。やりすぎ・少なすぎはよくありません。

種子の大きさに合わせましょう。細かい種子なら、覆土は少なめ、大きな種なら種子の大きさ位の覆土をしましょう。

覆土(土をかける事)は、タネの殻をむいてあげる事

種子の果皮・種皮が剥がれて根や双葉がでます。種皮がきちっと剥がれないと双葉が開くことができません。

そうタネの殻は、覆土の土が押さえて地中に種皮が残っているのです。

化学物質の影響で発芽が変わる。

例えば「かぼちゃ」のタネを取り出した経験あるでしょうか?タネの周りについているあのネバネバのモノ。かぼちゃのタネを洗っているとタネが滑ります。

また、乾燥しておくと、「オブラート状」の薄皮が出てきます。あれが発芽抑制する物質です。

種子のには発芽を押さえる「抑制する物質」と発芽を早める「促成物質」があります。

ジベレリン・エチレン・オーキシンなどが促成物質

アブサイシン酸などが抑制物質 炭酸ガスなど

種子の寿命

発芽はしても、うまくそろわない、育たないことがあります。

それは、種子の方に原因がある事があります。「発芽率低下ににつき種子増量中」って種子の袋に表示されていたら要注意!!

本来発芽すべき発芽率を下回っている場合、かなり悪いと思って結構です。

もう一つ、種子の比重です。種が重いかどうか、つまり実が詰まっているかどうかです。比重が重ければ、発芽率が良くなります。種子メーカーは、この選別をしているという事です。つまり比重の軽い種子はどこに販売しているのでしょうか_?

そう、ですよね~”(-“”-)”

花のタネなどに多く、たまに野菜でもあります。実は、種子が老化している場合が多く、発芽がそろわない。奇形が生じ、結局ものにならなかった。事例があります。気をつけてくださいね。

発芽率と発芽勢との違い

発芽率とは、

植物の種子を一定条件で発芽させ、播種数に対する発芽数の割合を百分率(%)で示したものです。

発芽率の計算 例)播種種子数が 100粒 14日目までに発芽した種子が 89粒であるため

   発芽率(%) =89 × 100 = 89 %

100

発芽率は89%となります。

発芽勢とは、

発芽の勢いを数値で表したものです。発芽勢の表し方は、一定ではなく、 決められた一定の日までに発芽した種の数を、最終的に発芽した種の総数で割る方法。

 発芽した種の割合が50%になるまでの時間 で表す方法。

があります。 このように発芽率と発芽勢は違います。

例えば、発芽勢とは、植物の種子を一定条件で発芽させ、播種後5日目の発芽率のことです。

栽培目的の種子では発芽が揃うことが重要なので,発芽の揃いがよいことの指標になります。

つまり、発芽率が良くても発芽がそろわないことがあります。

これは、同じ品種でも5日で生えるタネと14日で生えるタネがあるということです。

古いタネほど生命力が弱くなるので発芽勢が低くなります。

この事は種子袋には何も書いたありません。

つまり種子の発芽率が全部同じだと思わないように注意が必要です。信用ある種苗店で種子を購入しましょう。

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