野菜の栄養分析と土壌診断。【その結果は!失敗して分かった事】

野菜の栄養分析と土壌診断。【その結果は!失敗して分かった事】

私はこのブログで結構偉そうに色々書いてきましたが、結構やらかしています。( ;∀;)
虫に食われてしまったり、野菜が育たなかったり、売れなかったりと…。そのエピソードを恥ずかしいですが、正直に紹介したいと思います。

実際、良かれと思ってしたやっていた事が実は間違っていた。教科書と違うやん( ノД`)シクシク…

野菜の栄養分析と土壌診断はすべき

ほんと、農業って奥が深くて面白いですね。

自分の畑の状態を数値化することで、見た目ではわからない情報を得られます。

人間で言うと、レントゲンやMRI」見たいなものと考えていいです。

畑の土壌分析と野菜の栄養診断の結果

土壌分析とは、

作物つくりの一番のポイントであるの物理性、生物性、化学性のなかの化学性に的を絞って、どこに課題があるかを絞り込んでいくことにあります。

これによって、土の状態が今どのようになっているのか分かります。

 

作付け品目はホウレンソウ

秋雨よけのハウス、種まき10月11日~収穫12月1日~16日にしました。その前はトマトを作っていました。

すぐ乾く畑で、20年以上、100%有機質肥料とたい肥だけ、トマトやキュウリ、ほうれん草をローテーションしながら作っています。

私は、ほうれん草の生育を見て、

「土の分析してちょっとバランス崩れて窒素・リンが多いから、今回は無肥料で水をたっぷりあげれば、作れるね。」と思っていました。

土壌分析の結果

診断結果はこのような表で届きます。


見にくいかもしれません。

16~18行目が窒素の項目で、オレンジの棒グラフの真ん中位がちょうどよい値です

全体的に左よりなので肥料のやりすぎです。特に硝酸態窒素とリン酸

つまり、余計な肥料が沢山畑に残っているという事です。

対策として、ちょっと強引なやり方ですが

窒素は水に溶けやすいので、水を沢山まき、田んぼの様に水を張って栽培スタート。

また、ほうれん草は葉物野菜の中でも肥料に鈍感なので行けるだろう。結果みるみる大きくなって、良いほうれん草が採れました。

栄養分析(野菜の健康診断)

結果がコレ。

再び見にくくてすみません。分析結果です。

央のレーダーチャートをご覧ください。

薄い黄緑色が12月の平均値です。赤いラインが今回のほうれん草の分析値です。

硝酸イオンが圧倒的に多い。( ゚Д゚)

後は、いたって普通。良くもなく、悪くもなくです。( 一一)

味も普通。特によくも悪くもない。

20年、100%有機質で土づくりした結果

コレか~(*_*)

この結果は何が問題なのか?

畑の土壌分析の結果は肥料のやりすぎです。特に硝酸態窒素とリン酸。

野菜の栄養診断の結果は硝酸イオンが圧倒的に多い。

分析結果にはっきり表れています。

硝酸態窒素は植物にとって必要な元素の窒素です。

光合成に必要で植物はどんどん貯めこもうとし、体を大きくします。そうそう、聞いたことあるでしょ。窒素、リン酸、カリって。

硝酸態窒素過剰になると

それ自体通常に摂取する程度ではヒトに害を及ぼすことはありません。

しかし体内で還元されて亜硝酸イオンに変化すると、呼吸阻害症の一つであるメトヘモグロビン血症の原因となったり、発ガン性物質であるニトロソ化合物に変化する可能性があるとも一部で指摘されています。

日本では、野菜の硝酸イオンの上限値を設定することは適切でない」との見解を示し、従って現時点で我が国において野菜中の硝酸イオン濃度の上限は決められていません。

硝酸態窒素過剰を避けるためには

化学肥料がだめ、有機肥料がいい、無肥料じゃない、といった肥料の質はまったく関係ありません。

また、硝酸イオンの野菜中への蓄積は肥料の過剰施用・過剰吸収が原因の一つとも考えられています。

硝酸イオンが少ないと?

糖度や抗酸化力が多くなり美味しくなり、栄養価が高まります。つまり反比例するといわれています。

逆に硝酸イオンが多いと

度が低く、抗酸化力が無く「えぐ味」があって美味しくないと。

ただでさえ同じ品種でも収穫した時間や天気、時期、品種などによって食味評価は変わるのですから。

ガッカリです( 一一)

ホウレンソウの品質コンクールに出そうもんなら、たぶん予選落ち確定。( ノД`)シクシク…

まあそれでも平均値の5段階中3なら、まだ廃棄処分まではいかない普通のほうれん草です。実際食べて見ましたが「えぐ味」を感じることができませんし、シャキシャキして柔らかいほうれん草でした。自画自賛( 一一)

対策として、土が乾きすぎるのでもっと保水力・通水性を上げないといけません。パーライト・もみ殻入れてもう一回灌水して土作りのやりなおし、春までまだまだ大丈夫。肥料は今年も無し。

「次は自慢のほうれん草つくるぞ~~」

人の判断で野菜の生育の診断はできるのか?

「俺の野菜はうまいとか、作りのこだわり」なんて、正直あてにならない。その人の人格とか農法信者、そんな感じに思えます。

自然はまだまだ奥が深くて、私たちは、その表面だけで判断しているだけ。

人生80年で、年一回ほうれん草作り続けても、80回しか作れない。

経験も勘も、データーもほんの僅かです。

その中でできるだけ確かな情報を集めて判断していくしかないんです。その情報があいまいでは困りますから。

人間の健康診断するように、自分だけでは判断できない部分が農業には多いのです。だって植物は話してくれないし、栽培している期間におかしくなってからでは手遅れです。過去の経験と勘で栽培し、きちっと情報発信できるならよいのですが、「うちの野菜は安全・安心でおいしい。」です。ってフレーズどこでも聞きますし、何が安全安心なんでしょう。「プロ農家はプロとしてやるべきことをやってる」ってよく本や他のブログ見ると書いてありますよね。確かに農家さんは日々腕を磨いているのでしょう。でも今の時代は農家の生産管理・農産物のトレーサビリティ(生産履歴)・第三者認証が重要ではないでしょうか。

だって、そう思いませんか?野菜をスーパーで買うにしても、直売所で買うにしろ、産直宅配にしろ、その商品を信用して買っていただけるのです。極端に言えば車を買う時は、どのメーカーにするのか仕様書と金額など比べたり、安全基準や環境基準はクリアして、尚且つ販売店まで行って車を確かめて、話を2回ほど聞いて購入するか検討するのが普通、口コミやランキング・雑誌迄調べませんか?日本の車は世界トップクラスなのにです。

消費者は野菜がどこで作られているのか産地ぐらい調べて野菜を購入しないといけない時代であり、もうすでに農家が選ばれているだと思うのですが。

数値化するのはこの4つの分析

私の農場は、毎年同じように野菜を作る為には化学的に分析している会社に依頼し、以下の項目を数値化しています。

分析項目は4つ「土・水・残留農薬・野菜の栄養価」

土壌分析「物理性・化学性つまり通常の化学性分析(pH(H2O、KCI)、EC、硝酸態窒素、アンモニア態窒素、無機態窒素合計、可給態リン酸など)に加え、・物理性分析:仮比重、固相、気相、液相・リン酸吸収係数・可給態窒素・C/N比」

野菜の残留農薬分析「国内登録農薬から検出事例等を考慮した290成分を選定(ネオニコチノイド系農薬7成分と難分解性POPs農薬7成分を含む)。国内登録農薬の約9割をカバーしたGAP認証専用」

野菜の健康診断JOFA主催の「栄養価コンテスト」で指標となる、糖度。ビタミンC。抗酸化力。硝酸イオンを測定し、人の心と身体の健康を支えることができるチカラのある農産物がつくれているかどうか判断」

水質分析pH(水素イオン濃度) 6.0 ~ 7.5 COD(化学的酸素要求量) 6 mg/以下SS(無機浮遊物質) 100 mg/以下DO(溶存酸素) 5 mg/以上T-N(全窒素濃度) 1 mg/以下EC(電気伝導度) 300 μS/cm以下As(砒素) 0.05mg/以下Zn(亜鉛) 0.5 mg/以下Cu(銅) 0.02mg/以下

畑の場所が違ったり、作物が違ったりと色々な条件で畑の環境が変わります。なので、全圃場の分析を行います。

しかし、結構分析するのにコストがかかるので、ある程度、ヤバイって思う所は集中的に必ず調べています。農場には畑が沢山有るからコストがかかりますが

この4つの分析は、人間の経験と勘では知ることができません。また見た目上、野菜が健康であっても本当にそれが健康ではない、次の作付けに影響がある場合があるのです。

まとめ

自然を理解するなんて、おこがましい。自然を少しでも理解しようと努力し謙虚にです。植物の「良し悪し」は天候に左右されるものですが、農家によっても、野菜のおいしさが変わります。農家が知識を持って正直に栽培し、分析し、次年度に生かす。これが近年重要になっています。

「入っているものが、きちっと入っている。入っちゃいけないものが入っていない。」

これが食べ物を作る者として大事ではないでしょうか?
プロ農家って言葉好きではありません。

農業にはプロはどうでもいいように思います。

町のおばあちゃんが

「野菜作りは、毎年1年生や」

おっしゃる通りですね。

家庭菜園でもよく野菜を見て、感動し、美味しい野菜を作ってほしいです。

今回は失敗したので、次回は美味しい野菜、必ず作ります。!(^^)!

「101匠の会」憲章。

それで最高じゃないですか。(^^♪