スイートコーンの育て方【タネで解る甘さの秘密】

スイートコーン

とうもろこし(スイートコーン)は家庭菜園では必須

家庭菜園や直売するなら、是非作ってほしいのがスイートコーンです。

その理由は、作った人しか味わえない美味しさの秘密があるからです。スイートコーンのその秘密について解説します。

トウモロコシとスイートコーンのの違いは?

とうもろこしとはスイートコーンも含めデント種(飼料、コーンスターチ用)、フリント種(加工、工業、家畜用)ポップ種(ポップコーンの原料)、ワキシー種(もち黒粒)などの総称です。
実際に皆さんが茹でたり焼いたりして食べているものは正確には「スィートコーン」というのが正しい呼び方です。

私の田舎では、福井県ですが「トウキビ」って言ってます。北海道も確か。地域によって色々。

甘さの秘密は遺伝子

スイートコーンの品種はほとんどがsu遺伝子をもっていて、その遺伝子は甘味(ショ糖の含量)が多いというもの。特にスイートコーンのなかでもショ糖が最も多い極甘味種(スーパースイート)という品種が多くなりました。

今では、品種改良も進み、さらに甘い、「ウルトラスーパースイート種」 具体的な名前は味平390、ピクニックコーンがその品種名。

次はどんな甘いスイートコーンになるのやら。

アニメ、ドラゴンボールの、超スーパーサイア人 を直ぐに思いだしてしまう私。

これが解る、あなた(; ・`д・´)私と同世代です。うれしいです。

鮮度が大事な野菜。No1は「スイートコーン」

私は独断と勝手に選びました。基準は収穫してから食べるまでの時間とおいしさ。収穫したて(; ・`д・´)

因みに2位は枝豆、3位はアスパラガス…。

確かに鮮度は大切ですが、すべての野菜に当てはまる事ではありません。

野菜の中には収穫してからしばらく置いておくことで、さらに旨味を出す野菜もあります。

農家は収穫してからしばらく貯蔵庫に置いて、甘くしたり、長く貯蔵できるようにします。

例えば、カボチャやメロン、サツマイモやシャガイモ。

サツマイモは収穫したすぐは甘くありません。キュアリング処理をしてから出荷しています。かぼちゃもそう、2週間程度貯蔵してから出荷しています。

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スイートコーンは鮮度めちゃくちゃ大事です。

初心者でも簡単に作ることができるからです。

無農薬、有機栽培がしやすい。

野菜は鮮度が大事!って私、言ってますが、実は食べ頃。いつ食べるのか?ですね。

言い換えれば食べ頃が短い、美味しさが、収穫した瞬間から落ちていく野菜なんです。

できるだけ早く出荷するか、すぐに冷蔵することで品質を維持しています。

だからこそ、家庭菜園でおススメな野菜なんですよ。

女の子「とうもろこし、、とれた(; ・`д・´)」

となりのトトロのメイちゃんみたいです(^_-)-☆可愛い

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採れたて新鮮スイートコーンは記憶に残る位,美味しい、ぷりっぷり。

スーパーで買ってきても、その味は出せません。市場に販売されている野菜は収穫してから食卓で頂くまで、最低2~3日かかりますよね。

これでは美味しさが半減しているのです。

だからお盆のお土産、帰省した子供に一番喜ばれる、田舎のおばあちゃんの記憶に残る野菜ナンバーワンなんです。

トウモロコシの甘さの秘密

スイートコーンの原産地ですが、はっきりとわかっていません。南米メキシコかなっ?!そんな感じ。

そのわからない理由が面白い裏話があって、

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鮮度がとっても重要な野菜は何といっても「スイートコーン」です。収穫してからどんどん落ちていくものがあるからです。この記事では、その理由とスイートコーンの栽培の大切な点を説明しています。

本格的に栽培・流通するようになったのは、明治時代初期で、北海道開拓に伴い、北海道農事試験場が今のスイートコーンである「ゴールデンバンタム」という品種をアメリカから導入したことが始まりです。

さらに昭和40年代には「高糖度型(スーパースイート種)そして昭和60年代には「ピーターコーン」が急増しました。

現在は、生食できるトウモロコシ「極甘味種」たるものが存在します。見た目も多様になり、黄色・黄色と白・まっ白と様々。糖度も16度とメロン以上、今は18度以上「例、ピュアホワイト」になる品種もあるみたいです。ちょっと甘すぎのような…
そんな果物のようなトウモロコシが現在栽培されています。

スイートコーンの甘さは変化します。賞味は3日。

今収穫したてのトウモロコシと昨日収穫したのとでは「あれっ、なんか違うぞ」すぐに甘みの違いが判る位味の違いが変わります。
スイートコーンのおいしさが続くの収穫に適した日数は非常に短くて、3日位だと思ってください。

収穫適期の3日前だと粒が水っぽく甘くない。適期後3日以降だと、固くハリがなくなって甘みが薄くなる

美味しい旬って一瞬なんです。その一瞬を楽しむことができるのはスイートコーンの特徴です。その一瞬だから、このトウモロコシは甘いとか甘くないとか言われるわけです。

このようにスイートコーンに「えくぼ」ができていると鮮度が落ちています。

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食べきれない場合は、すぐに茹でて冷凍して貯蔵しましょう。

スイートコーンの収穫後の糖含有量の推移の棒グラフ

出典:農研機構:(味平390)

スイートコーンの収穫してから糖含量がどうなったのか調べたグラフです。品種は味平390(ウルトラスーパースイートコーン種)

この表を見ると収穫してから24時間までは糖含量12度です。しかし48時間後(2日)では8~10度に低下しています

糖度で最大4度も落ちています。

これはマジ大きい。普通に美味しくなくなったのが誰でも解ります。

また、朝6時に収穫したほうがお昼の12時に収穫するよりも糖度が高い傾向があります。つまり、朝取り、当日に食べるのが糖度があってベストという訳です。

おしいいスイートコーンを作るには発芽が大事です。

 

 

 

 

栽培の時期が大事です。つまり地温が高くなってから。5月中旬以降できるだけ遅い方がよいでしょう。早く蒔きたいなら、透明マルチでしっかり地温を温める必要があります。

その理由は、発芽が難しい

スイートコーンで栽培するときに気を付けないといけないことが、発芽です

トウモロコシの可食部がタネです。当たり前ですね。スイートコーンのタネを見てみるとこんな感じです。種に力があるようにはとても思えません。

なぜ、スイートコーンのタネはこんなにシワクチャなのでしょうか?

画像の赤い色は種の発芽を良くするために農薬がまぶしてあります。チウラム・ベルミノ殺菌剤です。

↑スイートコーンの種子(おひさまコーン88の種子「タキイ種苗」)

飼料用トウモロコシやポップコーンの種子。

しわくちゃのタネは、甘い証拠。

スイートコーンは、甘くなるように人間によって品種改良されてきました。劣勢遺伝を無理やり行い甘い品種をえらぶ。実は「ウルトラスーパースイートコーン」は種子が紙片のようにぺらぺらで薄く発芽率が極めて低いので長い間商品化されませんでした。つまり、この胚乳の中のでんぷんが多い場合は膨らんだタネ。胚乳の中のでんぷんが少なく、糖分が残っている場合は結果的にシワクチャなタネになります。タネの養分の蓄積が少ないスイートコーンは発芽の力が非常に弱いのです。しかも、もともとタネ自身の体力が無くて、一斉に生えないと体力不足で生えなくなってしまうのです。

スイートコーンをきれいに発芽させるには

できるだけ短期間に一気に発芽させて、根や葉を出させる必要があります。その為には、温度と水をまず確保してください。

発芽適温は25~30℃で最低温度は14℃以上です。

地温ですので結構確保が難しいですよ。その為、「スーパースイート・ウルトラスーパースイートコーン」を栽培するときは、私の場合は直接畑にタネをまくことをしません。苗を作って植えます。蒔くなら5月中旬~6月上旬。

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スイートコーンは1品種だけにしましょう。

これしないと美味しくなりませ~ん。

1つの品種だけに絞りましょう。色々混ぜて植えないことです。

例えば、白い「ピュアホワイト」黄色の「おひさま」こんな品種食べ比べたいので並べて植える。

絶対ダメ。美味しさ半減。

スイートコーンに限っての問題ですが、キセニアという現象が起こります。キセニアとは、違う花粉が飛んできて雌花に受粉してしまうと、実の色や形状が変わってきます。つまり味もまずくなる。この現象はスイートコーンに特に顕著で、飼料用やポップコーンでは少ないです。

品種は1種類で他のトウモロコシを植えないでください。混じらないように注意しましょう。

なぜキセニアが起こるのか。

スイートコーンは風媒花(風によって花粉の飛散距離は200m以上に達し花粉がめしべについて受粉します)また、雄花と雌花の開花期がそれます。

トウモロコシは、雄花が上にで咲いて、雌花が中間位で、ひげを出して受粉します。

しかし、トウモロコシは自分の花粉で自分の雌花に受粉させたくない、他のトウモロコシで受粉したいという品種。他家受粉の単子葉類です

ややこしい話ですが、本来トウモロコシが望んでいない受粉によって品種改良し、人工的に作り上げた品種が「スイートコーン」なんです

特にウルトラスーパースイートの品種を栽培する場合には注意が必要です。スイートコーンはトウモロコシの中でも異質で、劣性遺伝で作られた品種です。非常に遺伝的に弱く、退化していきます。そうなると、とってもトウモロコシとしては脆弱であり、たぶん自然界で原産地がわからない、自生し生き残れないであろうといわれている理由です。

メンデルの法則って、知ってますか。

小学生の頃学校で習ったあれです。赤いしわの豆と白い豆をかけ合わせたら法則が見つかって何対何対なにってあれです。(*_*)エンドウ豆を栽培して、メンデルは多数の種子を得てカウントしたからこそ、. そこに一定の法則を見出せた、優勢の法則、分離の法則、独立の法則ってのが見つかった。っていう理科の話です。

詳しくは話しませんが、スーパースイートコーンに関しては、劣勢遺伝です。つまり、弱くて人間の手によらなければ生き残れないのが「スイートコーン」なのですね。なんだか、かわいそうな家計図です。

逆に飼料用トウモロコシやポップコーンは、発芽は、少々温度が無くても、大きく、強くてガンガン生育します。「同じトウモロコシでも、こうも違うのか」って思うぐらいの優勢遺伝です。

劣勢遺伝でもすごい特徴、それが甘さ。(スーパースイートコーン)

最大の利点

・種子が若い

・乳液を分泌て甘くて柔らかい。

・水分の多い

乳熟後期の未成熟段階の状態が甘いから収穫のタイミングが難しいと言います。

これを克服できるのが、

自分で作る!!

甘くて、皮が薄くて、おいしい~最高(^_-)-☆。

生育の強さを代償に甘さというものを手に入れたといっていいでしょう。

シレっと

最大の弱点

・発芽がわるい。

・生育が弱くて小さい。

・肥料が沢山いる。

・一株に1本しかならない。

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