菜園の肥料の量の簡単な計り方を紹介します【道具は使いません】

肥料

野菜に与える肥料の量は、考えるほど迷います。

家庭菜園に使うのが肥料ですが、どんな肥料をどのくらいやった方が良いのでしょう

その原因は、それぞれの畑が同じ条件ではない、肥料の種類が沢山ありすぎる。

本によって化学肥料とか、過リン酸石灰だとか、有機肥料だとか、100g・150gやればよいとか、色々

肥料は20㎏の大きな袋で入ってるし。

色々、全く正解がわからない。

しかも、農業本とペンと電卓、メジャー、バケツを持って畑に行くことはありません。

土がついた手で本を触るものだから「ぐちゃぐちゃ」ペンは無くなるし….

この記事では、肥料というものはどのようにして使われて来たのか?また、肥料の考え方を説明しています。また、色々な品種を植えている畑で肥料をやる場合、紙や本を持つことはありません。そこで簡単に量れる目安をご紹介しています。

それに加え、畑に肥料が残っている、一部残っている事があります。それが「残肥」

また、肥料の効果が長く効くものや短い期間しか効かない肥料があります。

土を検査しない限り、ぶっちゃけ、正確は誰もわからない。

野菜の葉の色がこの時期になると黄色くなってきたから肥料を与えようかな。

にならざるを得ないのは当然。その時すでに遅し。

栽培する野菜ごとの基準量とは、土に肥料が全くない状態から土に肥料を与える量です。

前に作っていた野菜の肥料が残っていたり、毎年たい肥や腐葉土を入れて土づくりしている畑では、肥料の効果が長持ちします。

そこで基準量より少な目(8割位)、もしくは効き目の穏やかな有機肥料にした方が良いでしょう。

そうでないと肥料が効きすぎたり、ムダになってしまいます。

畑で野菜の肥料の量の簡単な計り方を紹介します

肥料の起源

2000年以上の農耕の歴史の中での中で完全な農業といえるのは地力を維持するためにヨーロッパでは輪作、日本では水田が始まった頃です。
 肥料は、江戸時代に刈草敷が行なわれてきた「草を肥料とした土づくり」です。集落毎に共有の草刈場があり入会権の慣習を生んだと言います。

また海岸線に富む島国、日本は近海漁業が盛んで魚の処理 として魚かすが生産されました。これらは江戸、大坂に集荷され取引され周辺農村はこれらを野菜作りに充てていました。

速効性肥料は、大都市に発 生する多量の人糞尿がありました。人糞尿は仲買人組合 がつ くられて取引される商品になったそうです。「う○ち・おし○こで商売していたんです( ´∀` )」

先人たちは合理的に身近にあるものを使っていたという事ですね ^^)。

皮肉なことに現在の日本ではこの都市と農村のパイプがたち切れています。都市の下水汚泥を肥料として使えません。

また農業の肥料における環境汚染は、日本農業の多肥料によるものが多いのです昔のような循環がなくなり、公害とまではされていませんが環境汚染問題をひきおこしていますから、合理的にうまくいってない証拠です。昔の方に笑われてますね。無駄でもったいないって

昭和50年代まで、私の子供の頃は下水がありませんでした。家も学校も「どっぽん、便所」です。おつりがくるので、とっても嫌な記憶がありました。「どっぽん便所は、和式トイレの下が水槽のようにためて置けるようになっています。なので、うんちすると跳ね返りがあって飛び散ります。なのでお尻をヒョイと受けないとお尻についてしまう恐怖のとトイレ」それを春にジャガイモの間に「ビシャッ、ビシャッ」って蒔いてました。

2日ぐらいはその匂いが漂って、春の香りと言えば、ジャガイモの肥料の香りです~~~~。

肥料の量の簡単な計り方。

自分の手のひらの長さ、足のサイズ、歩幅これで計測した経験ありませんか?

自分の体を利用します。

肥料の量は「1平方メートルに○○g」とか「1株あたり80gをまんべんなく

「有機質肥料」「化成肥料をやりましょう」など多くの本では書いてあります。

この情報で畑に肥料まけますか?

畑で、肥料をやる場合には量りや本をもって行くことありますか?

化成肥料だったらなんでもいいのですか?肥料は大体5kg・10kg・20kgのビニール袋に入っていますし、難しい。

肥料の袋って親切でないですよね。肝心な所が抜けてます。

私は本や計りを畑に持っていくことはありません。だって、あれもこれもやりたい忙しい作業なのにいちいち肥料の量を計ってなどいられないですよ。

そこで、例えばひとにぎり○○グラム、ワンカップ1杯○○グラム、体積○○ミリリットルと肥料の種類ごとに大まかな量を手の大きさで覚えておくとよいでしょう。

自分の体を使って長さや大きさを測ります。例えば、両手を広げた長さ、手の大きさ、足の大きさが、25.0㎝も畑では物差し。

自分の手の大きさで肥料を計ってみよう。

つまり、自分の手で肥料をひと握りのとき、どの位の量なのかを知っておく事。

大まかな肥料の目安

男性1握りあたり女性1握りあたりワンカップ(200㏄)
化学肥料(硫安・過リン酸石灰)50g40g200g
有機肥料(粒状)40g30g160g
有機石灰(粉状)40g30g160g

まだ分かりにくいですね。

では具体的に、つぶ状の有機肥料100%の50グラムを計ってみました。

直径は2~3㎜程度の球形です。有機質肥料5種類を配合し、まきやすいように球状にかためたものです。

有機質肥料50gは手の握った感じ。

計量カップの目盛りは、ほぼ50ml(ミリリットル)です。つまり、空気の隙間を考えても比重は1.0ちょっと。水よりちょび重い。まだ分かりにくいですね。

握らずゆったりとつかむ量が有機肥料50gがはかれます。

私の手は大きい方です。(手の平15㎝)

手に乗せることはできますが、握ると少しこぼれます。私の手で、50グラムとは肥料を手ですくい、握らずに蒔くとちょうどよい

因みに30㎝の間隔の株間を計りたいときは、手の幅15㎝なので手のひら2つ分。

計量カップ又はワンカップ1杯で、200グラムです。

有機石灰「牡蠣殻粉末」

も試してみました。こちらはカキ殻を粉砕したものです。細かい粉状ですが中には5㎜位のものも入っていました。

50gで目盛りは、48mlです。今度は粉末です。

握った感じでちょうどよい感じの50グラムです。

人によって図れる量に若干の違いがありますが、大まかな目安を知っておくとよいでしょう。

化学肥料も同じように計ります。化学肥料は有機肥料より重いです。化学肥料の方が少しだけ多く握れます。掌に乗りました。

これを覚えておくととても便利。

つまり、自分の体のサイズを使って、肥料の量や株間や面積を図ります。

それって微妙に違うのに大丈夫なの?って思う方もいると思いますが、

大丈夫です。

そこまで厳密でなくても野菜の生育は何ら変わりません。

人間の感覚って慣れてくるとマジて精密な量り。

1平方m当たり、有機肥料150グラム とあれば、私の歩幅60センチですから2歩で、3握りの肥料をやる感じ、でまいていく。

そんなもんです。肥料をまいたとき多すぎたかな。少なすぎるかなって悩むことよくあると思います。

いいんです。悩む必要ありません。
土の力を信じるのみ。

肥料を目分量で良い理由

〇土の深さによって、畝の高さによって肥料の濃度は変化します。温度、有機肥料の種類などほかの要因が大きく左右してきます。

〇個々の野菜の施肥量は、その野菜が最高の収量を上げた時の、吸収成分量から割り出していますから、そこまで厳密ではありません。

また肥料の量の目安は肥料袋の裏側に書いてありますが、大抵、いや間違いなく、多めに書いてあります。

〇肥料の裏の目安…多すぎやん。商売上手。農薬会社とはなんだか随分社風が、、、(*’ω’*)

また、肥料は、すべて植物に利用されているとは限りません。雨で流されるなんてよくある話

土には緩衝作用があります。少々肥料が多かろうが少なかろうが、一気に肥料が溶け出すことは有りません。有機質肥料ならなおさらです。

私の所は、雨が多く冬には雪が積もります。春にはほとんど窒素が抜けだしてしまっています。

施した肥料のうちの何%を養分として野菜が吸収したのかを肥料の利用率と呼ばれます。

有機肥料は前回でも話しましたが1年間で使われる利用率は低いです。つまり短期的にみるとコスパ悪いです。

そう考えると非常に長いスパンで考えた方が良いですね。

以上が肥料の簡単な計り方です。次にご存じだと思いますが肥料の話の流れでお話します。

肥料の袋の便利な開け方(ワンポイント)

肥料の袋から肥料を最後の1粒まで取る方法

肥料20kgの袋を開けるときは、カマでぶさっと刺して開けることが多いと思います。

その時、肥料を移し替える場合、袋に少し残っていたり、持ちにくい事ありませんか?

そこで裏技の紹介です。

肥料袋は、ひっくり返して下から切って開けると肥料が残りにくい

肥料の端の余分の部分が上よりも下の方が小さいので肥料が端にひかかりにくい為です。

また、肥料袋を開けるときは、全部切り落とすのでは無く、10㎝位残しておきます

そこを持ち手とすることで、持ちにくい肥料袋に持ち手を付けることができます。

是非、試してみてください。

肥料袋に書いてある(窒素ーリン酸ーカリって何?)

施した時の肥料効果の大きいチッソ・リン酸・カリを必須元素のなかの三要素といいます。

この画像は水田専用の肥料です。私たちの町で使われているもので「すご稲有機355」という水田専用肥料です。

有機と書いてありますが有機肥料ではありません。化学肥料となります。化学肥料の中に有機肥料も入っている。紛らわしいですね。

一発肥料とは、田植えと同時に1回あげればそれで収穫まで追肥の必要ないという事。

化学肥料と有機肥料が混ざった複合肥料です

肥料の効き目の違う肥料を混ぜることで、肥料の効果を長く持続させることができます。追肥などの手間が省けます。

赤い○の13-5-5は何を意味しているでしょう。

チッソ(N)主に植物を大きく生長させる作用があり、特に葉の生長に必要な成分で、 葉肥(はごえ)とも言われます。
チッソは過剰に与えると植物体が徒長し軟弱になるため 病虫害に侵されやすくなり逆に軟らかい植物体を創る場合は チッソを多く施肥します。

リン酸(P)主に開花結実に関係します。花肥(はなごえ)まはた 実肥(みごえ)と言われています。

カリ(K)主に根の発育と細胞内の浸透圧調整に関係するため根肥(ねごえ)と言われます。水溶性なので流亡しやすく、追肥等により小出しに与えることが望ましいです。

肥料の成分を考える時に重要なのは、窒素・カリは、水に溶けて流れやすい。リンは水に流れにくく土に残りやすい。つまり、窒素、カリは毎年必要で、リン酸は土に残肥として残りやすい。肥料としてこの3要素は必須なのですが、重要度はN〉K〉Pでしょう。

肥料成分の計算のしかた

肥料を購入したときに、袋の裏などに肥料(13-5-5) などと書かれています。
これは、全体の重量の内、チッソ成分13%・リン酸成分5% ・カリ成分5%が入っているということです。

畑に施肥すべき量の計算

肥料(13-5-5)を使って10㎡当たりチッソ成分130gを施肥したい場合

①の肥料に入っているチッソ成分を肥料1キロ当たりに換算すると
1キロ×13% =130グラム(1キロ当たりには130gのチッソ成分が入っていることになります。)
今回は150グラムのチッソ成分を施肥したいので
施肥量 = 130グラム ÷ 130=1.0
施肥量 = 1キロ

以上のことから「10㎡当たりチッソ130グラムを施肥する」にはこの肥料1kgを施肥することになります。 また、肥料1kgをまいたことによって

リン酸成分
1000グラム×5%=50g
カリ成分
1000グラム×5%=50g

以上を同時に施肥したことになります。

複合肥料の欠点

確かに複合肥料は手間を省けます。複合肥料とは即効性の化学肥料と緩効性の有機肥料が混ざっていたり、効き目の早さが違うタイプの肥料が混ぜてあったりと使い易いのが特徴です。

特に水田ではこのような専用肥料が割と簡単で、使いやすいです。

しかし、どのような効果が出るのか、その地域で試験を重ねてます。

各地域で試作試験し、育ててみた結果、地域にあっている肥料かどうか判断していくものですから。

最近の地球温暖化の影響で、一発肥料の効果にズレが起きているのではないかと農家の声も。そうなると肥料を変えて調整するのです。

野菜の大産地の農家さんは別ですが、多品種の家庭野菜に専用肥料はおすすめしません。(水田稲作は、水田という特殊な機能もあるので使えます)

多品目農家にとっては逆に肥料による障害の方が心配です。でもまあ確かに、種まき、育苗などの短期間の専用肥料を用いた野菜の特徴をつかんだ培養土には大変良いでしょう。また、プランター等の土の量が限定され隔離されたものにも良いですね。

私も畑に使うのは専用肥料はちょっとためらいます。あくまで有機質肥料を主体で地力を高めた方が正解だと思います。

水田は連作しても水田機能が優秀であるため、同じ肥料を毎年入れても連作障害が無く大丈夫ですが、水田と畑作では機能が全く違いますので、畑に毎年同じように、専用肥料を入れることは肥料のバランスが崩れより危険です。

専用肥料は効果や持続期間が決まっています。すなわち、きちっと使われないと畑は肥料のバランスが崩れ、そうなると中々もとの状態に戻すことができないんです。

怖いあの「連作障害」をよんじゃうかも。

だから

困ったときの言葉「土づくりをしましょう」とどの本を読んでも書いてあります。

肥料は大事です。ただし、肥料に振り回される必要はありません。よほど土づくりの方が大切です。

海のミネラル・う○ち・おし○こで肥料、草での土づくり ´∀` )

改めて昔の人はなんて合理的なんでしょ。スキがないっていうか、無駄がないですね。

 

 

 

コメント