肥料成分の計算の方法【肥料の3要素と肥料の種類】

肥料成分の計算の方法【肥料の3要素と肥料の種類】

野菜の肥料は何を選べばよいのでしょう。【肥料成分の3要素】

肥料は沢山の種類があってどれが良いのか分からなくなりますよね。地域性、環境、人それぞれ、色々な栽培、経営方法、があります。

その中で自分の農業スタイルに見合った肥料を選択して農産物を栽培しています。

「みんながコレを使ってるからね、私も同じの買ってるよ。」

「農協さんがコレ置いてったから」

よく聞く言葉です。(-。-)y-゜゜゜

家庭菜園を決してバカにしているわけではありません。長年の経験と勘それでおいしい野菜つくれているのも事実。匠の技ですから「まねる」のも大事です。

結論は、

①有機肥料をつかうのか、化学肥料を使うのか、それとも両方なのか。

②肥料の成分が野菜の必要とする量が入っているのか。

③肥料の効果持続時間を考えて、追肥も考慮する。

この3つを満たせる肥料を単体、もしくは複数選びます。その基本的な肥料の役割と肥料の種類について説明します。

私は、有機肥料100%の圃場と、化成肥料と有機肥料を混ぜ合わせて使う圃場の2種類あり品目のよって使い分けしています。簡単には、長期にわたるもの(トマト・キュウリ)を後者でしています。

原料別に分類

・有機質肥料・無機質肥料の大きく二つに分類

有機質肥料とは

これは植物や動物の死骸や排泄物などを原料とした肥料のことです。例えば食用油を取った粕、コーンや菜種、大豆粕です。この肥料に含まれる有機物を土壌中の微生物が分解してから、その生成物を植物が吸収するため、速効性はありません。ただし、その分ゆっくり長く効くのが特徴です。さらに細かく分けていくと動物質肥料・植物質肥料・有機廃棄物資材・たい肥化資材に分かれます。

無機質肥料とは

化学的に合成された肥料で化学肥料とか高度化成肥料です。植物に直に効くため速効性があります。肥料の成分も均一で使いやすいです。さらに細かく分けていくと単肥と複合肥料に分かれ、さらに複合肥料は、配合肥料・化成肥料・高度化成肥料・緩効性化成肥料・液体肥料・ペースト肥料に分かれます。

価格はともかく、野菜の生育ステージにあった肥料、最初に1回だけ肥料を与えれば生育期間中の養分がジワリジワリと溶け出す肥料、水耕栽培のように、水に養分を溶かしてトマトを作る。昔ながらの動物の糞尿、植物の油かす。様々な肥料があります。

もう何を選んでよいのか全く分かんないですよね。(*_*)

シレっと先に行きます。

飛ばして結論に行きたい場合は、目次の「肥料はこれを選べば良い」にジャンプしてくださいね。

肥料の数字の意味

肥料とは植物の栄養の基になる資材ですが、目に入ってくる数字の意味。右から窒素・リン酸・カリウムは植物の3大栄養素になっています。

肥料を買ったらまず目に入ってくるこの数字の表示。何が違うのって思いませんか。
肥料の3要素とは
それぞれの要素の配合比率をパーセント(%)表示して植物にとって非常に重要な成分で、「必須要素」16種類の中でも「3要素」と言われています
そもそも、この 3 元素についてはほぼ全量を外部から植物が利用できる形態で供給しなければならないから肥料の量が重要視されているわけですが、その他13種類の元素も必要なんです。

肥料の三要素はN・P・K

学校の理科の時間に習った元素記号の窒素(Ñ)、リン酸(P)、カリウム(K)のことを指しています。肥料の袋に「N10-P7ーK8」などの記号が印刷されていることがあります。肥料の成分は、作っている所(肥料メーカー)によって異なります。三つが同率のものもあります。単体で窒素Ñだけというものもあります。

 

結論から言えば、私はこの数字をあまり意識していません。

肥料は何を選べば良いのでしょうか?

答えは 野菜作りを続けていた畑はN=K>Pです。

    野菜作りを全くしていなかった畑はN=P<Kです。

 

果菜類、葉菜類、花き類に広く使用している培養液の配合です。

あまり声を大にして言えないのですが、野菜作りを長年していると肥料に偏りができてしまします。

これは水に溶けるものと溶けないものがあるからなんです。同じ肥料を何年も使い続けた結果です。そうそう、毎年、白い粉を畑にまいているのと同じ。石灰ね。

ここ数十年いろいろな野菜を作って土の分析したりして、不足しがちな肥料が見え選んでいる肥料がN=K<Pという結果になっているからなんです。

窒素(N)カリウム(K)は植物がいくらでも吸収します。水に溶け流れやすいので土壌分析しても肥料が残っていません。

しかし、リン酸(P)は水に溶けにくく土に吸着されるので、リン酸(P)がいつも過剰気味です。

また、野菜の生育の初期にたくさん必要な成分は窒素とカリウム、リン酸は気にしなくても入っていて、過剰摂取しやすい。

特に水耕栽培(水に溶けた養分だけで栽培する方法)では、リン酸(P)の成分が低く設定しています。

注意してほしいのが、この数字は3要素の総量であって、野菜に必要な成分の量ではありませんし、必須元素は他に13種類あります

また肥料の種類と配合は、沢山の種類とばらつきがあります。

どのように効き目があるのか、どのような場合に使うのか、時期、大きさ、微量要素とかそっちの方が気になります。

左上の肥料は真ん中に黒文字で674です。右上の肥料は13.5.5です。となっています。

有機アグレット674号の場合の成分は

674の場合はÑが6%、Pが7%、Kが4%となります。となると13.5.5の場合はÑが13%、Pが5%、Kが5%入っている肥料です。

つまり、窒素成分で6%、肥料が20㎏袋ですから1袋の中に窒素が1.2㎏。1.2㎏しか窒素成分が無いということです。

この内半分以上は、植物に吸収されず、雨で流れたりしているんですよ。そう考えると肥料は計画的に大切に使わないと勿体ないですよね。

 

 

三要素にはどのような役割や特徴があるのでしょうか。

窒素(N)肥料の効果について

葉や茎の生育を良くします。葉に大きな影響があるために「葉肥(はごえ)」とも言われています。植物のたんぱく質や葉緑素を作るための要素です。主な働きは細胞分裂促進、根や葉や茎の発育増進、養分の吸収と同化作用ですが、やりすぎると生育は良くても植物が弱くなり、病害虫にかかりやすくなります。逆に不足すると生育が悪く、葉が黄色くなりやすくなり、花や実が付きにくくなります。水によく溶けるので毎年施します。

リン酸(P)肥料の効果について

リン酸ですが、開花・結実に影響するので「実肥(みごえ)」とも言われます。細胞を構成する成分になっています。細胞分裂の盛んな茎や根の先端にリン酸が多く含まれています。リン酸は他の二要素と違い植物が多く吸収したとしても過剰障害の心配はありません。しかし、水に流れず土に吸着するため必要以上畑に残って過剰が問題視されています。

カリウム(K)肥料の効果について

カリウムは「根肥(ねごえ)とは呼ばれなくなりました」日照不足気味のときに、カリを多く施すと、光合成をする機能を回復させる働きがあります。植物の生理作用を円滑に行う働きをして生長促進をはかっています。病気や寒さに対する抵抗力をつける作用もあります。サツマイモやジャガイモの太りをよくしたり、マメ類の実つきをよくするので「実肥」とも呼ばれます。こちらも水によく溶けます。

これだけじゃない足りない他の肥料の要素

植物の生育に必要不可欠の元素は、

窒素 (N)、りん (P)、カリウム (K)カルシウム(Ca)、酸素 (O)、水素 (H)、炭素 (C)、マグネシウム (Mg)、硫黄 (S)、鉄 (Fe)、マンガン (Mn)、ホウ素 (B)、亜鉛 (Zn)、モリブデン (Mo)、銅 (Cu)、塩素 (Cl)の 16 種類です。

これらの元素は必須元素と呼ばれ、そのうち一つでも欠けると植物体の生長が完結しないのです。ところが自然界に多く存在している、水や空気、微量なものもあるので、特に重要視されていないだけなんです。無視できるものもありますが、これらもミネラル材として補給してあげないと本当はいけないんですよ。

このようなミネラルを補給する資材として、有機石灰「牡蠣殻粉砕した資材」、微量要素資材がありますので年に1回程度は与えましょう。

 

肥料を選ぶためには生育期間がどのように効き目があるのか?。

かぼちゃを例に

かぼちゃを畑に植えてから収穫までの期間は5月~8月の最長で4か月です。この4か月間肥料が必要です。

この4か月間も肥料が持続する肥料は中々ありません。つまり後で肥料を与えなければならないのです(追肥)。

逆に葉もの野菜など30日程度で収穫するものなら、化学肥料が効果があると言えます。

 

有機肥料は完全に成分を出し切るのに4~5年かかるものもあり、以前にまいてあった肥料で育っていることもあります。

下図をご覧ください。

地力=土づくり

これは水田における地力の違いと稲の窒素吸収パターンの模式図です。水田なので畑とはと違いますが、地力というものがわかるので載せました。縦軸が植物が吸った窒素の量、横軸が成長の時期を→収穫まで載せてあります。

左の図が低地力の圃場の水稲、中の図が中の水稲、右の図が高い地力の水稲

青い部分が地力の部分、赤い部分は元肥料の部分、白い部分は追肥の部分。

明らかに半分以上が地力由来の窒素です。つまり、「土に存在している養分です」

肥料はこれを選べば良い。

現在の肥料は多種多様と言っていいでしょう。肥料を入れなくても畑で野菜が育つのなら選ぶまでもなく、入れる必要はありません。そういう農法もありますし。野菜の生命力とか( ^ω^)・・・そもそも植物に必要な肥料ってどうして人間が知ったのでしょう。これは植物体を燃やして調べて、植物にその成分が入っていた、存在してたからです。シンプルかつ的確。(笑)

肥料を何を選ぶのではなく、野菜に必要な肥料の量が栽培期間中に土の中にあるのか、どうかで選びます。

ここで注意、土づくりと有機肥料は一緒に考えないでね。あくまで植物に対して考えて下さい。

 

化学肥料ですと1か月(30日)を目安に!

有機質肥料ですと1~2か月(60日)を目安に!

各肥料の特徴に合わせて混合した方が良いですね。また、肥料をコーティング剤で覆い、効き目を遅くした(ib化成肥料)もあります。一番手っ取り早いのは専用肥料ですが多品目栽培や家庭菜園には向いていません。

この特徴を踏まえ

基肥として穏やかに効く有機質肥料を与え、追肥として早く効果があらわれる化学肥料を使うのがもっとも合理的な施肥の設計です。

つまり、後から効いてくる肥料(有機質肥料)+最初から効いている肥料(化学肥料)を混ぜて使うとお互いの弱点を補うことができますね。また、追肥は化成の方が使いやすいですね

野菜の肥料の計算方法

①野菜の必要量によって肥料と量を選ぶ(固形)

農林水産省 主要作物の施肥基準がありますのでご参考にどうぞ。https://www.maff.go.jp/j/seisan/kankyo/hozen_type/h_sehi_kizyun/miy01.html

例 南瓜 露地 洋種を選択します。夏どりする、一般的な南瓜栽培です。n-p-k=20-20-20です。単位は(㎏/10アール)

10アール当たり窒素20㎏与えればよいと書いてある「栽培施肥法なら」

n-p-k成分20%肥料なら、20÷0.2=100㎏。

具体的には100m×10m(10アール)の畑に、n-p-k=20-20-20 の肥料を 100㎏ 施すとよい。

10アール=1000平方メートルです。

1平方メートル(㎡)当たり、高度化成肥料20-20-20なら、100g-100g-100g

答え、かぼちゃ1㎡には最大肥料を100g与えればよい。

 

後は応用。有機肥料であれば先ほどの有機n-p-k=6-7-4で計算します。窒素(Ñ)6%なので、20÷0.06=330㎏。必要となります。

リン酸が多く、カリウムが少なくなるので、単肥で調整します。

有機質だと骨粉(p)草木灰(k)など、また、たい肥とか土づくりしてコスト削減しないと購入した有機100%肥料では経費かかり過ぎです。

勿体ないですよね。

肥料の量の簡単な計り方【家庭菜園】についてはコチラもご参考にどうぞ。