家庭菜園では定番の夏野菜キュウリです。
キュウリの苗を植えつけて水さえ与えれば何もしなくても根がついてしまえば放っておいても2~3本は取れると思います。
しかし、根がちゃんと地面に付かないときは何をしてもも枯れてしまいます。また、すぐに病気や奇形ができていつの間にか枯れていることも多いかと思います。
きゅうり苗の植えつけ方【ポイントを5つ紹介】
実際4月30日にきゅうり苗を植えつけました。若干早いかと思いましたが、遅霜の心配が無いのとビニールハウス栽培なので植えつけを行いました。
農家は1株からきゅうり100本~150本採る方がいます。私はまだその半分の1株から60本程度です。
理由は、品種にこだわりすぎていることと、接ぎ木をしていない。事が原因なのですが、管理技術だけでないいろいろな要素があってまだまだ収量は少ないですが、今年こそは100本目指して頑張りたいと思っています。
きゅうりの栽培は短期集中です。キュウリの収穫期間は意外と短く2か月程度です。つまり最初がめっちゃ大事です。
○きゅうりは疲れやすい。キュウリはとってもデリケートな作物だと言えます。
とにかく気候や養分・管理など何でも素直に反応するということです。
例えばキュウリの枝を触ったり、葉っぱを取ったり、キュウリを収穫したり、肥料をあたえたり、地面が乾いたり、湿ったりなんでも反応します。これを踏まえて、植えつけの時はどこに注意したらよいのか考えてみましょう。
本題に入る前に、一口メモ
きゅうりは風が苦手です。キュウリの株には巻ツルがあります。そうそう、ひげのようなツルでしっかりと地面を捕まえて斜面を這うのがキュウリです。ツルが捕まるところが無いと、キュウリのツルが網にかかっていても、網がふらふらするのでは意味がありませんのでしっかりと支柱を立てて仕立てましょう。
もう一つ、キュウリは乾燥より湿潤の土の方が成りが良いです。肥料は元肥中心で、ナス並みにしっかりと。
1 植えつけ前に畝とポット苗にたっぷり水を含ませましょう。
キュウリを植えつける日の早朝はたっぷり水を与えておく。
理由の一つに肥料を十分に土になじませておく、スタートをきっちり行うためです。
植えつける時は、出来れば温かい日。寒さに当たると、生長が止まり中々取り戻せません。しかもキュウリはすぐに大きくなります。
また、植えつけた時には、苗は、外気温に成れていない、直射日光になれていない為、茎葉がしおれます。
植えつけた時に十分に水を株元に与えないと、キュウリの水分が足りなくて地面にぺったり張り付くことがあります。こうなると残念ながら手遅れになり枯れます。
私はこの状態になってからきゅうりを回復したさせた経験は有りません。
その為、苗を植える数日前にはハウスなどから外に出してならしていくのです。
また、植えつけ時に、キュウリ苗のポットにも水を含ませておくことで、土が崩れないようにします。根を切らないように大事に植えれるようにするため。
土が崩れたり、水分にムラができてしますと後々生育にずれが生じます。
2 キュウリは畝が必要
畝をあげ、畝の幅は100㎝。きゅうりときゅうりの間(株間)60~70㎝開けます。
マルチはします。草を利用したマルチも可能です。
キュウリは土の上の方にしか根が張らない。キュウリの根は広く浅くです。つまり、地表面を水平にどんどん根を伸ばしていきます。
その特徴が逆にきゅうりが疲れやすい理由です。
キュウリの原種はキュウリは斜面を這って育つ作物です。そのため、深く根を張ることを忘れてしまったのかもしれません。つまり根や茎の発達が良い方ではありません。乾燥したり、湿ったり、暑かったり、根が切れたりするのは地中より地表面の方がリスクが高いからです。
畝は水をたっぷり与え事前に湿らせておく。畝の幅を100㎝取りを高さを10㎝位あげることで、保水、排水性を高めます。畝幅はできるだけ広く取り、株間は最低60㎝私は70㎝取りました。
マルチをする場合は、黒かダークグリーンマルチを使います。草マルチでもいいです。いずれにしても絶対マルチをおススメします。
畝とマルチの効果はキュウリにとって有効で土の乾き防いでくれます。
今回は保温効果もあり、雑草を抑えるグリーンマルチを使っています。ハウス内でもやはり春先地温も確保したいですね。
以前は夏場の高温対策で白マルチを使ったことがありましたが初期の生育が良くありませんでした。高温対策としてもほとんどきゅうりの茎葉で下まで光が届かないことを考えると、白マルチの効果、少ないかもしれません。
3 キュウリの植えつけの手順。
キュウリ苗は押さえつけるのではなく、穴に入れて土で埋めてあげます。
先ず、キュウリ苗の9㎝ポットをひっくり返し土ごと苗を引き抜く。
キュウリの茎葉はできるだけ触らないように優しく丁寧に。
やや大きめの穴をマルチに開け、キュウリ苗が入る大きさの土を掘りその土をマルチの上に置く。
キュウリ苗を穴の中に入れる。キュウリ苗を押さえつけない。
寄せて置いた土をキュウリ苗と畝を密着させるように隙間に入れてあげる。
マルチがばたつかないように、マルチの穴が見えなくなるまで土をかぶせる。
キュウリの穴が見えないように土をかける理由はマルチの中で温められた空気が熱風となり、きゅうりの苗に当たらないようにする、動かないようにしっかり密着させるためです。
つまり苗と畝の地面をなじませるように植えます。ここで注意したいのが、思いっきり丁寧に植えることです。
植穴を手で掘って、ポットからきゅうり苗を取り出すとき、慌てて茎や生長点を折ったりすることをよく見かけます。でも植えている本人は気が付いていないことがありますね。傷つけないで植えることはほぼ不可能ですが傷つけていることを理解しているだけでも丁寧になりますよ(;^ω^) 今回は接ぎ木ではありませんから、結構深植えでした。
きゅうりの接ぎ木苗を植える場合は接ぎ木の部分を絶対に土をかけないようにしましょう。また、接ぎ木の下の根の部分(台木)はほとんどが南瓜です。この部分が大きくなると、キュウリの部分(穂木)に栄養がいきわたらないで、いつの間にか枯れてしまい、逆に南瓜がきゅうりのふりをしてどんどん大きくなっています。「今年のキュウリは生育がいいね~」って喜んでいたら南瓜がなっていた。って事になりかねませんね。
参考までに 接ぎ木のメリットは病気に強くなる、根の張りが良くなり後半まで収量が安定している。デメリットとして固くなる味が落ちる。普通苗(自根)はその逆、キュウリ本来の味。根の張りが良くないので長く栽培できないということです。接ぎ木専用品種もあるので注意しましょう。
4 植えつけた後は マルチの植穴に土をかけましょう。
きゅうりの植えつけができたら、もうひと手間。さらに土をかけて、マルチの穴が見えなくなるまで土をかけてあげます。これは、マルチの中は温度が上がります。その温められた空気が土の中の肥料などから作られたガスとともに植穴から熱風となって出てきます。植えつけた初期に苗が枯れてしまうのはこれが原因です。その為、植穴から空気が出ないように土でふたをしてあげます。通路にある土をそっと植え穴にかけて穴の隙間を埋めます。
5 植えた後はたっぷりと水を与え、寒冷紗もしくは不織布で覆います。
きゅうり苗と地面としっかりくっつけます。念のために不織布をかけ急激な温度変化を防ぎ、徐々に苗と地面をくっつける役割を果たす水を「根付け水」と言います。これをすることで素早く活着し、きゅうりの根が、地面を這います。キュウリが肥料を求めて根を張るのではありません。水がキュウリの根を肥料のある所に誘導するのです。
また、キュウリ苗は今まで施設などで温度管理され、外気になれていません。
特に、強い太陽光や風です。根がついて(活着)安定するまで1週間程度かかります。その期間はトンネル不織布で強い光や風を防いでならしていきます。(順化)また、外なら支柱でできるだけキュウリが風でゆらゆらしないように、しっかりと止めましょう。
植えつけ後、4日目の状態です。葉の緑色が濃くなり、巻きツルがではじめました。これで活着したと思います。
今回は以上です。2週間後にはキュウリの管理作業についてお話したいと思います。
キュウリの植えつけ後の最初の管理方法とは①【家庭菜園 動画あり】
ありがとうございました。
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