きゅうりの苗を植えて根がつき、大きくなってきた頃のキュウリの管理についてお話しです。
YouTubeをご覧頂いた方々からは、よくわからないと言うご意見頂いており、コチラに詳しく掲載しています。YouTubeにテロップで簡単に説明をすれば良いのですが不慣れな分ご迷惑をおかけしております。
きゅうりについて作業をして日々の作業を順次紹介していきたいと思います。
キュウリの植えつけ後の最初の管理が大切な事とは
摘芯・摘果を簡単に解説(植えつけ後の最初の管理)
キュウリを育てた経験のある方ならご存じだと思いますが、胡瓜は一番最初の節から、花が咲いてキュウリが成ることがありますよね。
「順調、順調」(^^♪
しかし、これを放っておくと、キュウリが後々取れなくなってしまいます。
その理由は、まだキュウリを成らせるための体ができていない状態で、キュウリが成り体力を消耗してしまったのが原因です。
特に最近のキュウリは節なりキュウリという品種があって、これは節ごとに次々と雌花が咲いてキュウリが成る品種です。キュウリを植えた後は、大きくなるまでしばらく待っておこう。
「あれ、曲がったりしてきたな」「葉っぱに斑点,,, 病気になった?」
「最初はいいんだけどな~」(*_*)
最初の時期にキュウリの株自体が育っていないのに、キュウリの花が咲いて沢山キュウリが成る。喜んでいるとキュウリの果実に栄養を取られてしまってキュウリの株自体が大きくなることができなくなってしまい、病気になって枯れてしまう。
キュウリは野菜の中でも成長が早いし、とてもデリケートな野菜です。キュウリが収穫できる期間(長くて3~4か月)も、意外と短いです。
キュウリ1株から100~150本取れれば、プロといわれるのがキュウリの世界。
実際そこまでキュウリと取る事は難しいです。
難易度が高い野菜といわれるのはそのキュウリの生育加減や栽培方法が色々煩雑になっているからなんでしょう。
これではキュウリが沢山取れないのは当たり前です。
植えつけ後の絶対してほしい管理「脇芽カキ・摘果」
キュウリ栽培ではよく脇芽かきと摘果作業といいますが、まず最初は脇芽かき(わきめかき)になります。
どんなキュウリでも、この「脇芽かき・摘果」の作業は行います。マスターしましょう。
脇芽と摘果とは
脇芽(わきめ)カキは、茎と葉の間から出てくる芽を取り除く作業のことを言います。
摘果(てきか)はキュウリの節の所からなるキュウリの雌花を取る作業の事を言います。
なぜ、このような作業を最初必要なのか?
キュウリは活着後の成長が早く、胡瓜のちいさな果実が付きますよね。最初の生育にとってキュウリの成るのが早すぎます。
その為に果実を取り除き果実の方に栄養がいかないようにします。
キュウリの根元から最低30~40㎝位の高さになるまでは、栄養をキュウリの株に専念させることが必要となっています。
混乱しがちなのが、「キュウリ本葉を下から数えて8枚・10枚を取り除く」と書いてある記事を見かけます。が厳密にする必要はありません。
大体で結構です。キュウリの生育は、1株1株違いますし、脇芽の強い株、弱い株色々です。
作業の内容
キュウリが活着して、1週間たった頃になると、このような状況になります。
キュウリの脇から、新しい芽や花芽が伸びてきました。
作業の方法
30cm以下の茎のわきから出ている、花・芽をすべて取り除きます。
青○が脇芽や花が出ている場所です。オレンジの←ヤジるしが高さ30cmありますのでその下の部分の脇目と花をすべて取り除きます。
このように、寝かせて植えていた場合は、キュウリの茎の長さの40㎝位の花芽は取り除いています。
このように最初の脇芽と花はすべてです。
これで植えつけ後の管理は完了です。簡単ですがとても大切な作業です。
この最初の花や芽を取る作業は本や農家によっては、本葉8枚まで取る、地面から30㎝の高さ迄取る、50㎝の高さまで取り除くとまちまちに書かれています。
気にしないで。
初めのうちは、胡瓜の主となる軸(主軸)に栄養を送り、栄養成長を促したいのがこの作業の目的です。
キュウリに勢いがあると後から同じ場所から出てくる脇芽を気を付けて取り除きましょう。
脇芽かきと聞くと難しそうに感じますが、なれればとっても簡単、小さいうちに早めに摘み取った方が良いです。
大きくなるとハサミでないと切り取れません。小さいうちなら、手でなでるように取り除くことができます。
後になると、どれが脇芽なのかわからなくなりますよ。(;^ω^)
最後に植えつけ後の絶対してほしい管理のポイントをまとめます。
芽かき、摘果を気を付けなければならない4つの事
①キュウリの茎を折らないように注意。
キュウリの株は最初非常に柔らかいです。果を強引にひっぱり取ると茎が折れてしまします。
例えば、「巻きツル」が伸びて茎に絡まっていることがあります。強引に引っ張ると巻きツルが切れるなら良いのですが、茎が折れることがあります。
もし、茎が折れてしまった場合は、脇芽を主軸として伸ばす必要がありますので、脇芽が伸びるまでしばらく株を触らず放置しましょう。
②キュウリの生長点を間違えない。
先端の芽は触らない。生長点をキュウリがまだ小さい場合の茎は非常に弱いです。小さな脇芽を取ろうとして、無理に先端を触ると成長点を痛めることになります。
痛めた成長点は、奇形となってしまい、順調な生育ができません。
③キュウリの葉が裏返っても気にしない。
キュウリを触ると、キュウリの葉が裏返ったり、下を向いたりして、光がよく当たらない気がします。でも気にしない。
後で勝手にキュウリの葉が上を向きます。(2日程度できれいにそろいます。)キュウリは光を求めて、葉を光あたりの良い位置に勝手に戻ります。
④接ぎ木部分は特に丁寧に。
接ぎ木してあるキュウリは接ぎ木のした部分(台木)から、芽が出ることがあります。台木はかぼちゃを使っていることが多いので生育が強い。
従ってかぼちゃの脇芽の方が大きく成長することがあります。そうなるとキュウリの穂木の方が育ちません。
キュウリの穂木が弱かったり、うまく接ぎ木を行った部分が活着していないときに触るとちぎれてしまいます
「ポキっ」っておらないように注意しましょう。
最初のキュウリをもったいないと思って残さないこと
「せっかくなったのにもったいない」って
キュウリは沢山なります。しかもキュウリの花がすぐに咲きます。また開花から7日から10日位で収穫です。時期にもよるのです6日、キュウリ農家は毎日、朝と夕方に収穫しています。トマト・かぼちゃで花が咲いてから大体55日かかるので、最速ですね。
例えば、ある品種の雌花の特徴です。
この表は雌花がどの程度咲くのか表したもので8月から9月の主茎は雌花率(50~60%)小枝(脇芽から出た枝)の雌花率(70~80%)となっています。
つまり、10節に5~6本のキュウリがなる。子枝(脇芽の枝)は10節に7~8本なる特徴もったキュウリの品種。
10節で最低13本、20節で26本….と取れるわけですから
キュウリは、受粉しなくてもキュウリが成る
キュウリは単為結果(たんいけっか)性の野菜です。受粉しなくてもキュウリが採れるというもの。
同じ仲間でもメロンやスイカは単為結果ではありません。ちゃんと受粉が必要です。
キュウリの雄花です。雄花は残念ながら無用です。
キュウリの雌花です。
キュウリは単為結果なので受粉の必要はありませんが、受粉した方か肥大が早いといわれています。
そもそも、タネのあるキュウリは食べないですよね。
キュウリは未熟果を食べる代表的な野菜かもね。
1日経てばもとどおりです。きゅうりはちゃんと巻きツルを伸ばし、葉を上に向けます。
参考動画
摘芯(てきしん)とは
摘心とは、草花や野菜の茎の先をカットすることによって、脇芽の成長を促進したり、果実の肥大を促したりすることを言います。
ピンチ、芯止めと言い方もします。
一般的に植物は頂芽優勢(ちょうがゆうせい)と言って、茎の一番先端(頂点)の芽を優先的に生長し、それより下の脇芽の成長を抑えようとする性質があります。そのため、自然に育てると茎の頂点にしか花が咲かなくなりますが、摘心をすることで、脇芽の生長が始まります。
キュウリは品種にもよりますが生育を見ながら剪定作業(摘芯)をしていきます。
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