白菜の見た目は結球している様にみえます。しかし結球ではありません。
白菜は外側から内側に向かって葉がどんどん増えて巻いていきます。
これは葉が増えるにつれ、内側にギュウギュウ押し合い圧し合いギンギンに巻く。茎や葉の発達や、根の張り方、根の深さ全てにおいて、葉菜野菜の中でも強健な野菜です。
勿論キャベツの比ではありません。逆にそれが弱点にもなります。
水はけの悪い、土が締まるような畑では肥料が効きすぎたり、効かなかったり病気になったりコントロールができなくなる。肥料の吸い上げが強いということは、言い換えれば何でも吸ってしまい、肥料切れになりやすい。
ハクサイは最初が肝心な野菜
苗・初期成育をスムーズにしておけば白菜の収穫はできたも同然です。
白菜のちょうどよい苗の育て方
このような小さな苗を畑に植えます。128穴のプラグ苗を直接畑に植えます。
この本葉3~4枚の大きさが良いと思っています。
本来、白菜は移植を嫌います。白菜は根が弱いので直(じか)まきに適していると言われます
直まきが白菜にとってほんとは良いのです。しかし、アオムシなどの食害を非常に受けやすいので、移植栽培のほうがリスクは少ないでしょう。
また夏秋まきでは、天候がまだまだ暑いのでちょっと直まきは水管理が大変きついですね。
皆さんはどのように植えているのでしょう。
9㎝のポリ鉢を想像しませんでしたか?( ゚Д゚) 苗の販売店では、枯れてしまったなど補植用として考えた方が良いと思います。
良い白菜の苗とは
肥料切れをおこしていない。
徒長していない。
根鉢が回っている。
本葉が4~5枚程度
このような苗を作る必要があります。
それは順に作り方を説明していきます。
白菜のタネをこのようなセルトレーに1粒1粒づつ播きます。
材料
①白菜のタネ 200粒(400円ぐらい)
②種まき用培養土を使います。プランターの土はおススメできません。種まき用としては土が重く荒いです。
「タキイセル培土TM-1 50リットル(3000円位)」がおススメ。15枚分位あります
③128穴のプラグトレー(1枚200円位)「セルトレーでもよい」。大人の手、親指と人差し指で丸を作った感じ大きさ。
列がきちっと並んでいるトレーのことやできた苗を差し込むように植えるからついた名がプラグとかセルとか言うそうです。プラグトレーは繰り返し何回でも洗って使えます。
タネ撒きのやり方
① プラグトレーに培養土を満タンに入れます。ポイントは土を手で押さえないでください。上からかけて土を払うようにトレーいっぱいにのせる感じ。
② 土を入れたトレーに十分に水を与えます。下から水がしみだすようにじっくり2~3回に分けて与えてください。
③ 水が十分に行き渡ったら、プラグトレー地面と平行に20㎝持ち上げて、手を放し地面に落とします。すると土が沈みます。8分目位になったはず。
④タネを撒きます。こうすることで均一な深さになり発芽が一斉にそろうようになります。
「この画像は288穴です。」白菜には小さすぎます。128穴か200穴が良いでしょう。
④種を1穴に1粒。ピンセットなどで真ん中に落とします。できれば室内か座って種まきします。
タネが飛ばされたり、手が濡れているとくっついたり、静電気など中々うまくいかないことがありますので注意。
⑤のち土をかけて覆土します。②と同じく満タンに土をかけ水をまんべんなくゆっくりやりましょう。
慌てて水をあげると土が水をはじいて種も一緒に流れてしまいますので何回かに分けてゆっくりと。
⑥約3日で芽が出ます。ほぼ100%(最近の種子は優秀ですね)その後2週間で画像のような苗になります。
白菜苗の管理
芽が出るまでは土の表面が乾かないように水やり。夕方に水をやると軟弱なひょろひょろとした苗になってしまうので、夕方は水やりをしないようにしましょう。
芽が出たら、1日1回までの水やりと、できるだけ外気に当てること。
暑い時期なので水をあげたくなるのですが我慢して、苗が伸びるのを防ぎます。
セル培土は、セル苗を作る専用の培養土です。言い換えればセル苗をつくるだけの分の肥料しかありません。
肥料が長持ちしません(20日位)ので注意してください。上植えるタイミングを逃してしまい、プラグで保存する場合は液肥を忘れずに施してください。
植え方
本葉4~5枚ぐらいの大きさの苗畑に植えます。根が十分に回って根鉢ができています。
ピンセットで引き抜きます。できるだけ苗の土を壊さないように植えつけます。
100㎝の畝に、株間は45㎝~60㎝の2条植えが良いです。大きな白菜(85~90日白菜)はゆったり株間を取るとよいと思います。
指で土に穴をあけて、その中に苗を入れてあげる、という感覚です。土に埋めて抑えるのではありません。
根を逆にいためたり傷を作ってしますのでやさしく置きに行くという感じ。また、できるだけ浅植え(地面と水平)がいいでしょう。
水をたっぷりあげましょう。
土と苗が密着するようにしっかりと水をあげてください。活着が大切。
画像では水の勢いが強すぎるように見えますが、植えたこの時期がまだとても暑かったのでしょう。笑
最初の水やりはできるだけ手で上げるようにしてください。灌水チューブでゆっくり長時間できるなら別ですが、農家さんしかないですよね。
1週間し、このような感じになったら活着しました。すぐに大きくなるので解り易いですよ。
初期成育が重要なので、白菜の近くに有機肥料を念のためばらまいておきました。
18枚の外葉をしっかり作ってあげ、確実に結球させるのが狙いです。
また有機肥料を使う事で、じっくり効き目が持続する肥料を使いました。
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