大玉トマトを長く栽培する方法【摘果と日射の関係】

トマト

この記事はトマトを育てていて、最初はトマトが成るんだけど、だんだんトマトが成らなくなっているんだけどどうしたらよいのか分からない。その成らない原因は、太陽の光とトマトの数が関係しているかもしれません。トマトを長く栽培する方法をご紹介します。

大玉トマト栽培をもっと長くする方法

トマトに適した環境を1年中維持すると常に収穫できます。しかし、自然環境を制御できる施設が無い限りそれは難しい。

けれど、トマトの仕組みをが解り適切な管理を行えば、もう少し沢山取れるはずです。トマトの適温の期間(5月~10月)を無駄なくトマトを取り続けましょう。でも、今年の梅雨、と夏の猛暑はほんとヤダ(+_+)。

トマトは日本でどこでも栽培されていますが、実は湿気の多い梅雨と、夏の高温は苦手です。

トマトに適した気候

トマトは、安定した気温と日射、適度な水分を好みます。太陽の光が重要なので後ほど説明します。

安定した気候(20℃~30℃)がトマトは好きですし、逆に暑かったり、寒かったり、ジメジメしたりと環境が変化することを嫌います。

日本の気候には、トマトにとっては苦手なのかもしれません。うらを返せば、日本の気候は四季がありますし、温帯と冷帯のが混じりあい、色々な野菜が作れる特殊な気候でもあります。だから日本では、色々な野菜が楽しめるので贅沢な国ですよ。

トマトを長く育てる為に、トマトを摘果をしましょう。

摘果とは
成熟前のトマトの実を選別して摘み取り、1房の数と形を揃える作業のことを言います。

トマトの実の数を揃え制限することによって、根からの養分をより多くの実や茎葉に栄養を回すことができ、実が充実します。そうすることによって、トマトの株に負担をかけることなく、大きさのそろったトマトを沢山収穫することができます。

もし、この摘果作業をしなかった場合どうなるのでしょう。

トマトが実の負担が株にとって大きな負担となり耐えることができず、実を小さくしたり、花が咲かなかったり、実を落としたりします。

トマト自身が負担を軽くしようとします。

摘果しなかったら。下の画像は摘果していないトマトの株です。下に沢山トマトがぶらぶらなって良さそうなのですが

上の方の成長点の方に向かうとコチラになります。↓

トマトがなっていない。花が枯れている。枝もなんだか細く元気がない。

これはトマトの株の負担が大きくなりすぎ。

先端の新しく成長している大事な場所に栄養が行き渡らなくなった症状です。

本来の成長点の姿がコチラです。

生育初期の頃は、あきらかに樹勢が強いのがわかります。

樹性を比べてみるとよくわかります。

下↓のトマト画像は肥料が切れて弱っているトマトの姿です。

トマトの栄養不足の診断方法と症状

・トマトの葉が斜め上に開いている。葉の色が薄い。

花の色が薄く、小さい。トマトの実が付かない。

・茎が下の方に比べ急激に細くなっている。

解決方法は、肥料を与えるもしくはトマトを摘果して数を減らし、負担を少なく整えることをします。

理想はトマトが1房に4~5個

沢山トマトが付いている方が良いのですが、それを維持するための養分や日光、温度など環境条件を無理やり整える必要があるのです。

樹勢が弱っている場合は数を減らして1房3個に揃えます。

1つトマトを勿体ないけど取り除きます。

ではどのように摘果して、揃えらた良いのでしょう。

トマトの大きいのを残して小さいのを取りますか?それとも大きいのを減らして小さいのを残しますか?

答えは、同じような形、大きさで揃えます(摘果)テキカします。

摘果の時のトマト選び方

↓画像のトマトはどれをを摘果しますか?

私なら

黒い〇の一番大きなトマトを取り、他の青い〇のトマトを残します。こちらの選択の見方です。

・もっともトマトの実の数が、4つ以下の場合は樹勢維持の為摘果はしません。

摘果するトマトの見極める順番は!

① 穴あき、チャック、奇形は、第1候補。

② 1番最初になるトマトは奇形になり易い。ので第2候補。

③ 先端の方に咲いた花は大きくなりにくい。ので取り除く第3候補。

とトマトを消去法で判断していきます。樹勢と収穫する果実のそろいを考えて1房に4つにできるといいですね。

出荷できない無駄なトマトをなくすことができ、また、樹勢の維持を図ることができます。

トマトを若いうちに選別していく感覚です。収穫した時にきれいなトマト沢山あると楽しみが増えますね。

因みに、実際やってみました。

下葉も収穫間際になったので取り除いています。

下葉を取る理由は、風通しを良くして、病気になるのを防ぎます。

下の葉は、光あたりが悪いので光合成もあまりしていないです。

右半分だけ下葉を取り除き、「摘果作業」をしてみました。光が下の方にまで届いているのがわかります。

でも実際4つにするのって難しいですね。理想と現実のギャップを感じています。

こんなのも摘果の候補です。食べても問題ありませんが、売ることはできません。害虫(スリップス)による食害です。

トマトの落下に及ぼす光の強さの影響

樹勢が弱っている原因は、摘果と肥料切れだけではない。

単に栄養不足なので、肥料を沢山あげればよいのでは?と考えてしまいがちです。

上の表は、畑の「EC」を6月~7月に測定した推移グラフです。トマトの畑の肥料の増減を常に測定しています。

これを見ると肥料を与えているので土の肥料濃度は増えているが、実際現場でトマトを見ると株が弱っていました。つまり、肥料は十分にあるのです。これ以上肥料を与えてもトマトにとって良くなるとは思えません。

原因は肥料ではありません。では何が原因でしょう。

答えは、光の強さです。

開花、結実と日照

トマトは光に対して、とても敏感な作物とされ、冬期や日の当たらない栽培ではしばしば多くの落花が見られます。実験的に光の量を調整してトマトが落花をするかどうか試験した結果がありましたので載せておきます。

光当たりの強さとトマトの果実の落下する確率(%)

光の強さ(%)第1花房の落下率(%)第2花房の落下率(%)第3花房の落下率(%)
10010.811.723.1
7530.245.538.7
5038.968.281.8
2568.374.991.6
1573.5100100

出典:トマト大辞典、1946年、藤井

これは何を表しているかと言うと、例えば、光の強さが100%であったなら第1花房は10.8%落下するという試験結果です。

もし光の強さが50%の場合、第3花房では81.8%落花するという試験データです。

つまり日照不足の時は、8個花が咲いても1~2個しか着果しないということですね。

トマトにとって光不足はとっても深刻です

トマトが弱る原因は光不足

上の表は、私の畑の日射量(W/㎡)を測定した推移グラフです。トマトハウスの外の日射量を測定しています。

トマトは300〜400W/㎡の日射で最大光合成速度を示すといわれています。赤いラインが400W/㎡です。

最近(2020.6)の天気はほぼ曇りや雨なので、日射が到達していない状況が見て取れます。

下葉まで光が当たる日射は外の日射の20%程度といわれていますので、60W/㎡程度になります。

60wの電球が明るいか、暗いかですが、

トマトにとっては暗いのです。つまり、光合成量によってトマトに必要な栄養分が作られるわけですが、光合成できていないです。

そういった意味でも、貴重な養分を必要なところに行き渡らせるためには、「摘果」「下葉取り」必要な作業と言えます。

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